自他の感情に疲れ、
それを宥めようと思考や言葉を使う事にも疲れると、
一人「無感情、無思考、沈黙」のゾーンに入りたくなる。
そんな時、あの喫茶は良かった。
特に平日の午後などに過ごせたりすると、最高だった。
陽光が眩しい位に卓上を照らす窓際で微睡む。
レトロ風ではなく、本当の歳月が積もった、
気取っていない、混沌も含んだ天然の空気が流れていた。
そして贅沢な位、広々とした空間だった。
其処では、エトランゼである事も赦された。
昼間は、隣卓の地元の高齢者たちの会話をBGMに、
ガッツリとアジフライを齧る事も出来た。
お腹が落ち着いたらホットを含みながら、またボーッと出来た。
あの喫茶のあった頃。
あの頃。
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