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2020年01月22日21:02

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あいつがトラブル

「親も子。親も親を選べなかった。そして子でもある親がどうにか子の親になろうとしてこしらえて来た、不完全な形の、愛かも知れなかったものを、白い空の下で思い出す」

・・・・・・こんな事を今朝、mixiで呟いた。

もしかすると、昨夜眺めていたTVドラマの再放送が、
親も時代もまだ元気だった、平成元年の頃を思い出させたのかも知れない。

夜10時位だったか。
疲れた身体でTVつけたらtvkで、
バブルっぽい時代の刑事ドラマの再放送をやっていた。
全く刑事には見えない芝居の、真っ赤なドレスの南野陽子が拳銃を構えている。
そこに時代と若さが味方している織田裕二、
同じく若くて「キュウリのキューちゃん」が何故か浮かんで来る宍戸開が合流。
そして更に、犯人を追いかけているのに警察にも追いかけられている、
一匹狼刑事・ショーケン(!)までが登場。

時代色濃い軽快(軽薄?)な打ち込みBGM弾む中、
南野、織田、宍戸が当時のポップ感覚な刑事を演っている。
でも、ドラマ自体はコミカル風味に振り切れてなく、
カーチェイスやアクション、パトカーのサイレン演出等からは、
昔ながらの刑事ドラマの匂いも残ってたりする。
ややシャレオツな白基調を纏っているが眼光鋭いショーケンからも、
時代の交差みたいなものを感じる。

絵に描いた様な凶悪犯だが隙だらけな犯人役・又野誠治も、
そういや他界してしまった・・・としみじみとなる。

ドラマ終了後、調べてみたら、
1989年から翌年までフジで放送されていた、
『あいつがトラブル』という作品の第一話であった。
まさにバブルの中、70年代の眼光を持つショーケンが混ざりながらも、
(今観ると)どうしようもなく時代を感じさせられる、
当時のシティ感覚モノ刑事ドラマであった。

これが土曜の夜に放送されていた頃、
やがて幻影となる泡の空気感の中で大学生だった私は、
美術部で絵を描いて、酒に呑まれ、自分なりの悪フザケもして、
今思えば、まぁノンキであった。
イカ天なんてのも流行ってた。

懐かしくないかと言えば懐かしい時代。
しかしどうしようもなく、昔なのである。古いのである。
今眺める『あいつがトラブル』みたいに。

そんな平成元年頃の空気を、
命和2年の冷気の中、思い出した。

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