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2020年04月09日14:45

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ロキソニン帝国の反乱

人類の進化について、いろいろ考えるのだがね。
進化の途上において人類は、共感する能力を深めていくと、私は思うのです。
今、コロナの影響で、みんなが同じ不安を共有しあっているようにね。

共感能力が深まっていくことにより、未来の戦争は、スポーツやイベントに進化していくと、私は考えるのですよ。
じつは、私はひそかにノン・リーサルウエポン(非殺傷兵器)を考案してきたのでした。

スーパーさんが聞きました。

「非殺傷兵器ですか?それはいったい、どんな?」

「敵をすべて、ぎっくり腰にする兵器だ!
みんながぎっくり腰になったら、とてもじゃないが戦争する気にならないだろうと、私は考えたのだよ!」

「ぎっくり腰!そ、そりゃあ、辛いですよ!ほんとに動けなくなりますからね」

クラウズさんも、言いましたね。

「魔女の一撃!ってやつですよ。ほんとに辛くて、動けなくなりますからね!」

過去の辛い体験が、二人の脳裏に去来します。

「でも、敵をすべてぎっくり腰にするなんて、可能なんですか?」

「じつは、ぎっくり腰になった人が病院に行くと、なにも異常がないと診断されるケースが多いのだよ。
なぜかというとね、ぎっくり腰の多くは、脳の中で神経の誤作動が起き、激しい痛みがあると錯覚させているらしいのだ」

「ええ〜っ!あの痛みが錯覚ですかっ?」

「まあ、中にはヘルニアなどもあるがね。多くは錯覚なのかもしれないのだね。
その昔、催眠術の実験をやったのだよ。
ぎっくり腰で動けなくなった人に自己暗示で催眠状態になってもらい、ぎっくり腰が消える暗示を行ってもらったのだよ。
結果、一瞬のうちに、激しいぎっくり腰の痛みが消えてしまったのだ!」

「えっ!そーなんですか?」

「脳の誤作動によって、ぎっくり腰になるのなら、意図的に誤作動を起こせば、ノン・リーサルウエポンが実現できるのだ!
人間の脳に干渉するような低周波を使って、ぎっくり腰で苦しむ腰痛戦士の脳波を共鳴させれば良いのだよ!
しかもだ。
人は自分自身の痛みに囚われている時、他人も同じ痛みを感じていると知ったら、ミラーニューロンの働きにより、深い共感が発生するのだよ。
これによって、思いやりといたわりの情が生まれ、戦争は終わるのだ!
みんな、ぎっくり腰になれば良いのだよ!」



妄想劇場 

西暦20XX年、人類はコロニーを作り、宇宙に移住しはじめた。
やがて、多くのコロニーが地球からの管理に対して反発!独立のための戦争が起こった。
後にいう、「ロキソニン帝国の反乱」である。

宇宙条約によって、戦略核などは撤廃されており、兵士たちは伝統的な火機兵器で戦ったが、それは双方にとっての多大な消耗戦となった。
そんなある日、脳波共鳴によるノン・リーサルウエポン、通称「ケルマの呪い」によって兵士のほとんどがぎっくり腰を発病。
別府温泉理事会の発案により、宇宙温泉会議が開かれ、世界はこれに合意。
戦争は停戦となった。

しかし、ほどなくして、AIを搭載したマッサージチェアに、機動力を付加したアーマースーツが開発され、戦闘に投入されはじめた。
アーマーセラピースーツの台頭である。

各コロニーでは、アーマーセラピースーツの開発競争が激化し、人類の戦争は、より深い癒しを求めて、次のステージへと移行したのであった。
・・・・・・・


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