mixiユーザー(id:2445139)

2020年01月24日01:12

145 view

アイドル使い捨て時代

平成はアイドル戦国時代と言われていた。
特にアイドルの売り方が個人からグループにシフトし、
モーニング娘。を代表するように大勢で売る時代であった。
今もそれは変わらず続いている。
それまで昭和のアイドルは、芸能事務所が育てたアイドルを売る
という形で、容姿が良かったりいわゆるテレビの向こう側の存在であった。
俗な言い方をすれば、養殖である。
厳選したアイドルを厳選した芸能プロダクションが売るわけだから、
まず失敗はない。
我々消費者はそんな養殖のアイドルに歓喜し、応援したものである。
それが平成になり、グループ中心のアイドルが売り出され、
それがまたヒットしたものだから、こぞって
アイドルをグループで売る時代へと変わった。
言い方が悪いが、十羽ひとからげである。
厳選された養殖ではなく、天然ものに変わった。
天然物の良さは、素材の味である。
素材の味をそのまま楽しめる。
見た目のカワイイ子もいれば、ブスな子もいる。
一生懸命な子もいれば、やる気のない子もいる。
そんな天然を我々消費者は、こぞって、今までにない
テレビでは見られない素のアイドルといって喜んだ訳である。
これがアイドル戦国時代の風景である。

先日、アイドルグループの欅坂46で
主要メンバーである平手、織田、尾関のグループ離脱が発表された。
(敬称略および人事詳細は個人で検索のこと)
アイドル戦国時代だと思っていた我々は、
いつの間にか、アイドル使い捨て時代に突入していたのではないかと
思うようになった。
多くの芸能人、多くのアイドルが、テレビも地下も舞台も含めて
活動している。
グループを離れたところで、これだけ多くの芸能人がいる中で、
売れる芸能人でいる事は、大変なのは容易に想像がつく。
売れ残るのは本当に至難の技だと思う。

かつて芸能界を席巻していたAKB48の1期メンバーが
表舞台で大手をふって、芸能活動をしているというのは
誰一人いないのではないだろうか。
芸能人なんてものは、そもそも水物だから、水商売だから
人気に陰りが出ればテレビから姿を消すのは当たり前だ。
それだけ芸能の世界は浮き沈みが激しい。

ましてや、有名グループに所属していたから芸能活動を
行えていたアイドル達が、そこから離れて、
グループの看板を外して、どれだけ戦えるのであろうか。
テレビを見れば明らかである。

私はこう考えた。
むしろ彼女達アイドルは、それを逆手に考えているのではないだろうか。
別に売れなくてもいい、と。
アイドルはアイドル。
その時だけ情熱をもってアイドルが出来ればいい。
それほど芸能人やら芸能活動に未練がないのではなかろうか。
本当に、その時だけ、アルバイトをするような感覚で
アイドルをやっていただけなのではないだろうか。

そこら辺の考えやスタンスが、昭和の芸能人、アイドルと違うのではないだろうか。
芸能界にしがみつく、この世界しか生きられない
というスタンスでは、むしろ無くなっているのかも知れない。

令和のアイドルは、
どんどん生まれては消えていく。
刹那的な、瞬間的なアイドルになっていくのだと思う。

今の時代を象徴していると思う。
皆が皆、刹那的に生きている。
未来を考えて生きている人間がどれくらい、いるだろうか。
それを踏まえれば、アイドルも刹那的な商業になるのも否めない。

消えていくアイドルに切なさを感じない。
この感覚が怖い。
だが、今はそれが普通。
アイドルに普遍性が無くなったのだ。

会いに行けるアイドルが普通になった、あの時から
普遍性が無くなった。
手に届くところまで来てしまった弊害であろう。
偶像が偶像でなくなってしまったのだ。
本当に怖い事である。

アイドル達がグループを離脱する時、
未練もなく、すがすがしく立ち去る姿に、
ある種、違和感を覚え、アイドルの使い捨て時代を感じた
そんな心境である。
1 1

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2020年01月>
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031