mixiユーザー(id:24322169)

2020年09月29日04:41

47 view

book『自粛バカ』(池田清彦)

池田清彦著『自粛バカ/リスクゼロ症候群に罹った日本人への処方箋』(宝島新書)を読んだ。池田清彦は生物学者で、新ダーウイン主義を批判し、構造主義生物学を提唱する。『環境問題のウソ』(ちくまプリマー新書)は読んだことがあり、おもしろかった。ただ池田氏の人為的地球温暖化説批判は(?)。先に紹介した『同調圧力/日本社会はなぜ息苦しいのか』とは、新コロナ禍と日本社会の病理を批判した点で同趣旨の本であり、興味深い。比較すると、『同調圧力』は社会学者と作家との討論で若干理屈ぽいが、『自粛バカ』は自然科学者の直截な論理展開と語り口調(というか談話を出版社が編集したものと思われる)で読みやすく、大変おもしろい。内容は、リスクゼロ症候群という病、クレーマーと無責任社会、多数派という安全地帯、自己家畜化する現代人、空気を読まない人になるために、から構成されている。(目次の引用だが、おもしろそうでしょう。)「あとがき」で「ポストコロナ社会のラフスケッチ」を提示されている。長いので引用しないが、興味のある方は直接手に取られたい。
0 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する