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2019年11月19日14:41

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book「わたしたちの本音で語ろう教員の働き方改革」(追記)

岡崎勝・赤田圭亮編『わたしたちの本音で語ろう教員の働き方改革』(日本評論社)の「学校暗黒社会」を読んだ後、座談会「教員の労働問題」(大内裕和、岡崎、赤田)、「部活動問題を考える」(内田良、赤田、岡崎)を読んだ。このパートで論じられていることは、教員の超過勤務、過重労働が「給特法」(公立の義務教育諸学校等の教職員の給与等に関する特別措置法、1971年)成立以降激増したこと、教員の過労死に至る道がここから始まったことである。私の経験では、友人たちと教員の休憩時間訴訟を弁護人なしの本人訴訟で最高裁までやったが、裁判所は休憩時間の勤務実態は認めたが、それは「自主的・自発的労働」と判断し、私たちは敗訴した。これは「給特法」を根拠にしたものだった。「給特法」に関するこの本の分析は鋭く、現在の部活動問題にも影響を与えていることを明らかにする。高槻では、教員自らパソコンに出退勤を打刻する「出退勤把握システム」が数年前から実施されているが、土日は「出勤していない」となっているにも関わらず、「部活動手当実績簿」には勤務したとされ、部活動手当が支給されていた。市教委交渉で、「文書偽造」「公金横領」と追求したら、翌年から「出退勤記録簿」に「勤務」が記入された。ことほど左様に教育委員会に超過勤務に関する観念がなく、勤務の把握をしていないことが分かった。現在私たちは「出退勤記録簿」(全小学校・中学校分)の情報公開を求めているが、まもなく公開される予定だ。これをもと市教委に勤務時間管理を求めていくつもりだ。「給特法」が原因で、教員の超過勤務が深刻な状況をもたらしていることに触れない「働き方改革」は欺瞞であることを論じているのはこの本のみであり、ぜひ読んでいただけたらと思う。
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