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2020年01月19日09:10

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枯木再生花

ある日、お寺の壁にドスンと雄おすのキジがぶつかり、ひん死の重傷を負ってしまいました。キジの雌めすがコーコーと鳴いて雄の周りを回っているんです。雄は必死に首を上げようとするんですが、ついに力尽きてしまいました。
 痛ましさに胸がいっぱいになり、キジのそばにしゃがみ込みました。が、あんなに警戒心の強い雌キジが、今はもう私のことなど意識になく彼の周りを回っています。そのうち彼女は彼のくちばしの付け根を軽くコツコツとつつき始めました。
 コーコー。「起きなさい」といわんばかりです。それでも、なんの反応もないと、こんどはトサカやほおの毛をくちばしでくわえて持ち上げようとするではありませんか。
 が、黒いひとみは閉じられたままです。ついに、彼女は彼の体に駆かけ上がり、必死にコーコーと鳴きながら、ひとしきり激しく頭をくわえてひっぱりました。キジの情愛とはこれほどのものかと、彼女の姿が涙で見えなくなりました。
 ……彼女はやっと事の次第を納得したのか、離れては近寄り、それを数回繰り返して、去って行きました。放心して見つめる私が、なきがらを始末をしてやろうとすると、彼女が戻って来たのです。3メートルほど離れてじっとこちらを見ています。
 と、今度は決心したかのように、彼のそばにつかつかと力強い足取りで近づき、二度、三度、彼のくちばしをつつき、声も出さず、振り返りもせず、去って行き、戻ってきませんでした。
 ……この夫婦は今生こんじょうの別離をしたのです。はかなかった、短い一生の……。彼女は真心まごころをささげて、別れのあいさつをしたのです。命がけで。

「法話と禅語」より抜粋
http://www.rinnou.net/cont_04/zengo/050401.html


昨日の年々歳々でコピペするために
検索したときには見なかったサイトを今朝何気なく見たら
こんな記事が書かれていた。


今朝、起きてコーヒーを飲んでいたら
マイケルに
外で散歩するのも気持ちが良さそうだね...
なんて言われて

そうね...
なんて言いながら
綺麗な青空をリビングから眺めていたのだけれど。

そんな時にこの記事を読んで泣いた。

私はまだマイケルと今生の別れをしていない。

コツコツと雌のキジは愛する雄をつついたけれど。

コツコツ、と言えば
トゥシューズの音にも使われる音。

私もコツコツとあなたに語り続けるんだろうな...



フォト


私はこの舞台袖からの景色が大好き。


枯木再生花
こぼくふたたび、はなをしょうず

死んだ者が再び息を吹きかえす。新たな再生の転機を迎える。

今年は暖冬だから桜の訪れも早いのかもな。

come back to me...





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