鈴木茂&白井良明@神戸VARIT.

思ったよりずっと爆音。もっとゆったりとした感じを想像していた。日本のロック史をずっとたどってきたベテランギタリストふたりの響演。神戸トアロードと生田新道が交わるところ、初訪問のライブハウスは密にならないよう、スタンディングならキャパ200人超の空間に8人X5列にて40人のみ。それぞれの熱心なファンが両サイドに分かれて着席。

何度かの換気休憩をはさみながら、それぞれの長いのキャリアが生んだ代表曲を交互にプレイ。やっぱりなじみがあるのは白井良明すなわちムーンライダーズ楽曲。「Sweet Bitter Candy 」「青空のマリー」「トンピクレンッ子」、そして「ヴィデオ・ボーイ」の後半部分では両者のギターフレーズ合戦となり、場内を大いに沸かせる。

そして鈴木茂楽曲。いくつかのハードなインストやシティ・ポップ定番「砂の女」も披露されたが、やっぱり楽しみにしていたのははっぴいえんど名曲の数々。「空いろのくれよん」「はいからはくち」「花いちもんめ」とすべて超名盤「風街ろまん」から。実際のメンバーによる生音に接する、数少ない幸せな機会。細野晴臣ライブではどうなんだろう。

ふたりのギター、鈴木茂はときおりファイヤーバードを手にするも、ほとんど赤いストラトキャスター。白井良明のほうはSGとテレキャスターを交互といった具合。どこまでもシャイで真面目な鈴木茂に対して、あくまでも先輩を立てながら白井良明がおちゃらけてツッコむというMCの構図、なかなかのコンビネーションでした。