mixiユーザー(id:2399973)

2020年10月06日15:30

132 view

「ライフ・イズ・カラフル! 未来をデザインする男 ピエール・カルダン」〜孤高の大衆性

子どものころ、初めて知ったデザイナーの名前、それがピエール・カルダンだったような。たぶんディオールやサンローランよりも早く。なによりもこの事実が、モードをセレブの占有物から大衆的なものへと拡げた彼の偉大なる功績を物語るのだと思う。ファッションの革命児、まだまだお元気な98年の人生を追ったドキュメンタリー。

豊潤な映像資料とテンポのいい編集技術がうまくかみ合って、正統派ドキュメンタリーの組み立てながら飽きることがない。年輪を重ねたひさしぶりの顔、こんなところに出てきていいのかと思う意外な顔、インタビュイーも多士済々、訃報に接したばかりの故・高田賢三氏もきっちりと登場、このブランドの持つ魅力をよどみなく語る。

その高田氏をはじめとする日本人デザイナーたちや60年代の伝説的専属日本人モデル、さらにこのブランドをこよなく愛する巷のオシャレさんたち、日本にまつわるエピソードがそこかしこに点在したように思うのはひいき目か。たしかに服飾品のみならず、日々の生活のあらゆる場面で目にしてきたブランドであることは間違いなし。

彼がイタリア生まれであることは初めて知ったし、このブランドがどのグループにも属さない孤高の存在を貫いていることも知らなかった(数ある欧州著名ブランドも、だいたい3つの財閥的グループに大分される)。大衆性あふれる超有名ブランドというイメージは、その創造性と妥協のないスタンスから生まれたものだと確信しました。
25 10

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2020年10月>
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031