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2020年09月14日17:00

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奇才 ー江戸絵画の冒険者たちー@あべのハルカス美術館

各流派の様式からはみだし、異端といわれた全国の絵師35人による江戸絵画が集結。京都・大坂・江戸・その他諸国と、描き手の出身地によるセクション分け。想像以上の点数がならび、展示レイアウトにも苦心した様子があちこち、途中で進路がせまくなり渋滞が起きることもしばし。10月13日に一度かなりの展示替えあり、11月8日が最終日。

ざっくりとした感触ながら、京の画家作品はポップというかカラフルでコントラストが強く、大坂のそれはシンプルかつユーモラス、江戸のほうは異端とはいいながらもやっぱり渋めのオーソドックスな表現が多いなといった印象。その他の諸国では、アイヌ文化を反映した蝦夷・松前からの作品の独特な色使いにインパクトを感じた。

いまさらな疑問かもしれないけど、江戸絵画に描かれた動物はなぜみなどんぐり眼なんだろう。カメラ目線でこちらを睨む北斎画の龍や、凄みある長澤蘆雪画の猛虎の目はともかく、白黒の濃淡で柔らかく描かれた若冲画の鶏でさえ、その目玉は大きく表現されている。ちなみに人間のほうの眼球は、顔つきに応じてそれなりに描かれていたようだけど。

異端であるがゆえに、主流ではないなとどこか思わせる強い個性をどの作品も内包、狩野(逸見)一信の五百羅漢図に描かれたお化けなどは、水木しげるというより楳図かずお作品がもつおどろおどろしさ。そして大坂・中村芳中のヘタウマタッチはまるで安斎肇作品のよう。どれもこれも自己主張が強く、けっこうな満腹感を味わった展示でした。


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