先日近所のなじみのイタリアンに行くと、ふだんの定位置、カウンター4席のうち2席にはすでに来客。なので中ひとつ空けた端っこに座ろうとすると、入口近くの二人がけテーブルを案内された。「すいません、ソーシャルディスタンスで…」若きシェフとともにお店を切り盛りする奥様が小声でささやいた。そうか、そのことをすっかり忘れていた。
お客が落ち着いたあと、シェフが「すいませんでした」とわざわざ謝りにきたのでかえって恐縮。それからはその社会的距離が妙に気になり、翌日やはり近所の「餃子の王将」に飛びこんだときもまずは8席並びのカウンターに注目した。するとひとり客は見事にひとつおきに着席、まあ別にイマでなくてもふだんからふつうにそうなるわな。
なので注目ポイントは、次にひとり客が来たときの店の側の対処だけど、残念ながらその後しばらく新規の客は来なかった。そしてさらに翌日ある牛丼チェーンへ。お昼どきだったせいもあるだろうけど、ソーシャルディスタンスとはなんのこととばかり、カウンターは来客でひしめきあい、私もそのすき間を縫った一席に案内された。
店内をよく見れば二人がけ・四人がけのテーブルのほうはほとんど空いている。ひとり客はすべてカウンターで食すべしという、ふだんとかわらぬマニュアルをなぞっているわけだ。一瞬引き返そうかと思ったけど、こちらすでに牛丼の口になっている。結局両側のお客にふだん以上に気を遣いながら、並盛をガシガシとかきこんだということです。
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