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2020年04月04日14:50

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「白い暴動」〜ロンドンは燃えている

1970年代後半、経済不況下の英国で人種差別撤廃を叫び続けたムーブメント「ロック・アゲインスト・レイシズム(RAR)」を追ったドキュメンタリー。貴重な映像をはさみながら、老齢の入り口にいる当時の主宰者たちにインタビュー。ドキュメンタリー作品としてはやや粗っぽい作りながら、かえってそれが当時の空気を伝えることに。

白人至上主義を謳うイギリス国民戦線(NF)を中心に高まりつつあった排外主義運動。RARはロック音楽が叫ぶメッセージを通して抗議活動を展開していく。NF側をとらえた映像はカラー、RARのそれはモノクロが多かったのが興味深い。1978年4月、10万人のデモ行進とヴィクトリア・パークでのフリーライブがクライマックス。

思っていたよりミュージシャンの演奏場面が少なかったのは残念。それでもやはりクラッシュの存在感は他をはるかに圧倒、放つオーラがハンパにあらず。あと懐かしき顔は日本でもおなじみトム・ロビンソン。いま21世紀の英国に言いたいことはいくつもあるだろうに、ふたたび彼がオーバーグラウンドに戻ってくることを切に願う次第。

1978年なんてこちらすでにどっぷり英ロックにハマっていたし、おそらく大貫憲章も阿木譲もこのムーブメントを語っていたんだろうけど、平和な極東の島国でのんびりと「ミュージック・ライフ」なんかを読んでいる高校生にまでは届かなかったということ。まあいまでも遅くはない。英国の状況はあのころとさして変わってないと思うし。
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