「阪神タイガース THE MOVIE 〜猛虎神話集〜」〜青春の覇気うるわしく

30秒に満たない予告編で泣きそうに。球団創設85周年を記念して制作された公式ドキュメンタリー映画。その歩みを時系列に追っていくのではなく、いくつかのテーマをベースにして関係者のインタビューをまじえなから進めていくスタイル。つかみは1985年バックスクリーン3連発。主演男優賞・掛布雅之、助演男優賞・松村邦洋といったところの97分。

サンテレビの中継映像をメインに構成、貴重な映像が思っていたよりずっと鮮明に再現され、ぼやけつつあった当時の記憶がくっきりとよみがえる。やがてスクリーンの端っこにちらっと映る控え選手や、相手チームの懐かしの選手たちにも興味が移る。どれもこれも名場面、そこにはお家騒動もダメ虎も存在せず、ただただ強いタイガースが躍動している。

現役選手の出演場面がけっこう多い。もっともっと懐かしの選手を見たいと思ったのはこちらがトシを取ったことの証しか。過去の映像にジーンときて泣きそうになってたら、ふいに現役選手が映って現実に引き戻された…こんな感じのくりかえしだった。まあそれは最近の若いファンを退屈させないよう工夫された構成かもしれないけど。

スクリーンで見るぶんにはサービスデー関係なしの特別料金一律1900円（私は1500円の前売券購入）、正直ちょっとお高いかなと。なのでDVD化されたさいに、レンタルして何人かでいろいろとツッコミながら観るのが楽しいかと思います。創設50年・70年と不思議と節目には優勝しているチーム、はたしてことしはいかなる結果が待っていることやら。