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2020年02月07日15:00

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「ロニートとエスティ 彼女たちの選択」〜すべてを越えた先には

レイチェル・ワイズとレイチェル・マクアダムス、実力派女優ふたりによる許されない愛の物語。まずはこの共演にそそられ、舞台がロンドンのユダヤ人街と聞いてさらに興味が。日本人もけっこう住んでいてJJタウンなどと言われるエリア、かって後輩独身駐在員の住まいがあり何度かお邪魔、都心から地下鉄20分でこの静寂かとうらやましく思ったもの。

そう、この作品も終始静寂に満ち、理性的ながらやや神経質な匂いにもあふれている。ニューヨークでカメラマンとして活躍するロニート(ワイズ)、彼女の父の死をきっかけにふたりは再会、厳格な正統派ユダヤ・コミュニティのもと引き裂かれていた、彼女たちのあいだにかっての熱い思いがよみがえる。ところがエスティ(マクアダムス)にはすでに夫ドヴィッドがいた。

ふたりの心象風景を映し出すかのようにスクリーンはずっとどんよりとしたまま、まるで陽光が射すやすぐさまロケを中断し、雲がかかるのをしばらく待ったような印象。まあそれはロンドンではたやすいことだけど。後半はドヴィッドの存在が大きくなり三すくみの様相にも。エンディングでの予想外な急展開は、彼女たちの選択の是非を観る側にゆだねているような。

主役のふたりは”すっぴん的美しさ“とでも言いたくなる熱演。まあいままでのハリウッド的メイクに慣れすぎてたのかも。それにしてもエンドロールになぜあんな楽曲を流したのか、ひょっとして歌詞に意味があるのだろうか。劇中のピアノ曲は味わいがあったし、むしろ無音でもいいと思ったぐらい。それだけしばらくは余韻に浸りたかった作品だということです。

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