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2020年01月10日14:45

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「フォードvsフェラーリ」〜最後までフルスロットル

原題も同じこのタイトルを一見、ふたつの企業の対立の構図を描いていくのかと思ったら、フェラーリ買収に失敗したフォードが、元レーサーでカーデザイナーのキャロル・シェルビー(マット・デイモン)、そしてドライバーのケン・マイルズ(クリスチャン・ベイル)と紆余曲折ありながら契約、打倒フェラーリすなわちル・マン制覇に向けてエンジンを全開させる物語だった。

なので厳密に言えば、上記のふたりvsフォード社上層部という構図がふさわしいような。“名場面”“名セリフ”に事欠かず、“感動のラストシーン”は幾重にも連なっていて、観る側の涙腺を何度も緩くする。特に物語のクライマックスと言うべき1966年ル・マン24時間耐久レースのシーンはかなりの時間を割き、緊張感は高いままずっと持続、まばたきすることさえ忘れてしまう。

クリスチャン・ベイルが魅力的。そのたたずまい、面構え、セリフ、すべてがカッコよく、役に徹する彼の俳優としての技量(昨年「バイス」でチェイニー国務長官を演じた役者と同一とはとても思えない)ももちろんこと、アンチヒーロー的キャラを構築した制作側にも拍手。マット・デイモン、今回はちょっと引いた二番手気味ながら締めるところはちゃんと締めていた。

映画作りのツボをよく知っているなあと思わせた監督はジェームズ・マンゴールド(「ウォーク・ザ・ライン 君に続く道」〜そういえば主演はホアキン・フェニックスだった)。まだ正式決定ではないものの、次回は売り出し中のティモシー・シャラメを主演にしてボブ・ディランの伝記映画を撮るとか。ディランご本人も制作にからむらしく、また楽しみがひとつ増えました。
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