あびこで焼鳥始め

あびこは焼鳥屋の激戦区だと、かってこの地でお店を出していた故・おふりマスターの弁。ちょっとしたついでがあり、まだ早い時間だったので人気店訪問には格好のチャンスだと、地下鉄駅からすぐの雑居ビルのなかにある小さなお店に飛び込む。ここは食べログの全国百名店・焼鳥部門に一昨年・昨年と2年連続選ばれている有名店だ。

カウンターに腰掛けると「初めてですか？」と訊かれる。すでに数人いた常連らしきひとたちからジロジロ見られる。注文は自分で伝票に書きこむシステム、他にもいろいろ特有の流儀がありそうだ。とりあえず“やきとり・ねぎみ・なんこつ・かわ・つくね”を2本ずつ注文。伝票を受け取った大将がいきなり言った「これはちょっと多いかもしれまへんでえ…まあええか」

いぶかしく思うもつかの間、目の前に厚揚げの入った吸い物と手羽先1ピースが置かれる。「あの、頼んでませんけど…」というと「お通しです」とのこと。ちょっとはずかしい。常連たちの目が気になるけどこれもまた通過儀礼。やがて予想をはるかにこえたスケールの焼鳥がドンと。スマホを向ける勇気はなく、フォトは食べログからパクったもの。

なんこつとかわはふつうの大きさだったけど、あとはすべて大ぶりそして美味。最後のつくねに来るとちょっと苦行めいてくるもなんとか完食。ノンアルビールとウーロン茶で流しこんで計3240円。正直いまのところしばらく焼鳥はいらないという心持ちながら、他にもそそるメニューはいくつもあり、こうなったら次回は注文を工夫してなんとかリベンジを、と年始の誓い第1号でした。