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2019年07月19日16:50

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「マーウェン」〜バービー人形とG.I.ジョー

ロバート・ゼメキス監督最新作。暴行を受けた末に昏睡状態となり後遺症に苦しむ日々、社会からはひきこもったまま架空世界"マーウェン”で1/6フィギュアの写真撮影にはげむ男。やがてはその写真は世間の注目を集めることになり、ニューヨークで個展が開かれるが…。実在の人物マーク・ホーガンキャンプを演じるのはスティーブ・カレル。

またまた実話かいなと思うけど、今回ばかりはけっこう誇張しているような。すべてが夢のなかのような奇妙な感覚、現実と想像世界を行き来する主人公マークの妄想。架空の村マーウェンで繰り広げられるフィギュア同士の戦いは、まさに誰しもこどものころひとり遊んだ、人形同士による寸劇をスケールアップさせたものと言っていいかも。

その小宇宙にどっぷりできればいいのだけれど、やっぱり現実社会、具体的には暴行事件の裁判そしてニューヨークの個展とマーク自身を早いこと交差させてくれないかとややイライラしてくる。そう、この作品はひとりの人間の再生という社会派ヒューマンドラマ的な側面よりも、空想世界におけるファンタジー、映像処理&音響効果を楽しむものかという気がする。

ユーモアと選曲のセンスはなかなか。終盤には監督過去作品のセルフ・パロディー的展開、そしてなによりこのポスターの構図自体かっての傑作を意識。当初全米では昨年のXマス映画として公開予定だったのがそうでなくなり、日本においても近畿圏でわずか3館だけの公開というのがなんとなくわかるような。まあ、ひとの夢想にどこまでつき合えるかということです。
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