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2018年11月23日14:46

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「エリック・クラプトン 12小節の人生 」〜スローなハンドメイド作品

クイーンの映画にふれたとき、伝記作品もようやく我々の時代にたどり着いたと書いたけど、そういう意味では自分にとってエリック・クラプトンは“過去の偉人”的存在かも。初めて聴いたのはレイドバックしたあとの彼だし、CDは一枚も持ってない。まあ90年代にアリーナ席で「このひと案外ギターもうまいやん」と言ってた女の子とそれほど差はないわけです。

そういう輩がクラプトンのことなど語るなと言われるのは目に見えているけれど、そういう輩こそ観るべきドキュメンタリーかなと思った次第。出自のいきさつに触れたとき以外は、ほぼ時系列かつ丹念に彼の歩みをたどっていく。この手の作品によくある関係者へのインタビューも、ほとんどが声の出演だけ、それは資料映像が豊富なことの裏返しと言っていいだろう。

それでも女性関係に話がおよんだときは画面全体に妙にロマンティックな匂いが漂うから興味深い。クリームの音は実に衝撃的だったとあらためて感じたし、こちらがリアルタイムで知る、“堅実に歩む成熟した大人のミュージシャン”だと思っていた80年代も、けっこう苦悩の日々だったと初めて知る。ただその時期の曲がいっさい流れなかったのは大人の事情なのかも。

この調子ではとても135分では終わらないと思うくらい、ていねいでスローハンドなつくりが連なっていく。さて、彼の長いギタリスト人生どのあたりからハショっていくのかは観てのお楽しみということで。終盤はいったん思い切り泣かせておいて、そのあとハッピーな気分でのエンディング。それにしてもパティ・ボイドはいつ見ても可憐でチャーミングですわ!
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