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mixiユーザー(id:2399973)

2018年05月25日17:00

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「ゲティ家の身代金」〜苦々しい金銭哲学

1973年ローマで起きた実話。石油王ジャン・ポール・ゲティの孫ポール17歳が何者かに拉致され、犯行グループが母親ゲイルに要求した身代金はなんと1700万ドル。ところがカネに卑しいゲティはビタ一文払わないと公言、世間を驚かせゲイルの苦悩はさらに深まっていく。巨匠リドリー・スコット、「オデッセイ」「エイリアン コヴェナント」に続く監督作品。

オープニングからエンディングまで、なんとも苦々しい味ばかりを引きずる誘拐劇。口当たりのいい誘拐物なんてもちろんないけれど、ドキドキハラハラしつつも解決に向かって一直線に進むこれまでのものとは違って、終始どこかでドロドロしたものに侵食されているような感触、全編暗めでセピア色に満ちたスクリーンの色合いがその陰鬱な気持ちに拍車をかけていく。

母親ゲイルは、誘拐犯だけでなく身代金を出さないという義理の父ゲティとも闘わなくてはならず、その疲弊ぶりたるや凄まじい。ただこういう打ちひしがれた女性を演じるにはまさに適役といえるのがミシェル・ウィリアムズ。ハリウッドの華やかさとはちょっと違った立ち位置にいる彼女だけど、ここ数作における存在感は圧倒的、大器晩成的な女優と言えるかも。

そしてこの作品最大の苦々しい存在がクリストファー・プラマー演じるゲティ翁。その徹底した守銭奴ぶり、孫の誘拐さえも錬金術のひとつとする狡猾さには、怒りを通り越して呆れることばかり、まったく感情移入できないまま物語は一応の解決、大富豪のゆがんだ金銭哲学が最後にもたらしたのは…。後味もけっしてスッキリしたものではなかったように思いました。


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コメント

  • mixiユーザー

    mixiユーザー2018年05月25日 17:20
    今日は「犬ケ島」と続けて観てきました〜!
    クリストファー・プラマーが本当によかったですね。ケヴィン・スペイシーのままだったら、「ハウス・オブ・カード」みたいな生臭い高慢さが鼻につくゲティだったのでは?と思うのですが、撮り直したことで、枯れた中ににじむ老獪さや狡猾さと富豪の孤独が引き出されたような気がします。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2018年05月25日 17:53
    ミシェル・ウィリアムズが好っきで〜すハート
    こないだのヒュー・ジャックマンと共演した見世物小屋の映画も良かったし、マリリン・モンローも素敵やったしハート
    クリストファー・プラマーは、エーデルワイス歌ってたなんて思えんほど、くそじじいの役がハマる俳優さんになったはりますね。行けたら行きたいな〜映画
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2018年05月25日 20:42
     そう云えば、90年代に、日本でも『大誘拐 RAINBOW KIDS』という映画がありましたね。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2018年05月25日 23:59
    これはスルーかな。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2018年05月26日 08:47
    > mixiユーザー この作品を観るかぎりではケヴィン・スペイシーがキャスティングされていたことがまったく信じられないですね。完全にプラマーの映画、あえてこの役柄に挑戦できるとしたら佐分利信ぐらい(笑)。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2018年05月26日 08:50
    > mixiユーザー ミシェルはハッピーな役柄よりも、逆境に耐える女性を演じたほうが魅力を発揮できますね。はじめのころは地味でクソ真面目っぽい女優だと思ってましたが。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2018年05月26日 08:51
    > mixiユーザー 岡本喜八監督・北林谷栄主演ですね。たしかにあの作品にはコメディの要素がありましたね。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2018年05月26日 08:52
    > mixiユーザー スッキリはしませんが、重さは残ります。

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