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2018年05月11日16:00

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「モリーズ・ゲーム」〜饒舌なフルハウス

モーグルスキーの米代表選手が五輪出場を目前にして不測の怪我、やがて彼女はセレブリティ相手に巨額の金を動かすポーカールームの経営者に華麗な転身。ところがあることをきっかけにFBI捜査の手が…。またまた実話を基にということで主人公モリー・ブルーム役にはジェシカ・チャスティン。「ソーシャル・ネットワーク」脚本担当アーロン・ソーキンが初メガホン。

モリーによる半生回顧という形式なので、ほとんどのシーンが彼女のモノローグによって進む。これがまたやたらと饒舌、こちらは字幕を追っかけていくのに精一杯となる。固有名詞をけっこう端折ってあるのは、いちいち訳していたら目で追いきれないからだろう。そしてそのテンポは物語全体を貫いていて、いわゆる“情報量の多い”作品ということになると思う。

モリーの成功譚としての側面も興味深いが、中盤あたりではポーカーの亡者となって金銭的・精神的に破滅の道をたどるセレブたちの哀れな行状が面白い。ポーカーを知らなくてもある程度楽しめるとは思うけど、ゲームにおける駆け引きを詳細にテンポよくたどる場面もあり、もしポーカーに詳しければ、非常に心地のいい場面を味わえるのではと勝手に思ったりもした。

そんななか(登場人物のなかでは比較的)寡黙な父親を演じているケビン・コスナーが終盤にきて渋い味。これだったらポーカー経営者としてのアップダウンより、父と娘の物語をもっと見たかったなあという気持ちになったのも正直なところ。ちょっといろいろ盛りすぎ、手札が多すぎてどれを切ろうか迷っているような感じがなきにしもあらずの140分でした。
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