日曜日の豊中ローズ球場、阪急宝塚線沿線を訪れるのはひさしぶりだったような。いや、池田や箕面、宝塚まで一気に行ったことは最近でも何度かあると思うけど、その手前の駅で降りたのはひょっとして中学生のとき以来かも。まだ電車が地上ばかりを走っていたころ、豊中に住む友人んちで、伊丹空港発着の旅客機が放つひっきりなしの轟音に驚いた記憶あり。
野球帰りは最寄り駅から乗ることをせずに、あえて梅田寄りの次の駅まで歩いてみた。【ターミナルを出たあと次の急行(準急)停車駅までの、各停しかとまらない駅】周辺は、どこの私鉄沿線でもよく似た、下町っぽい雑然としたたたずまい。駅前ロータリーあるいは路線バスの停留所などいっさいなく、けっこう狭くるしくそして商店街の入口が見えていたりする。
そしてどこか懐かしい気分を運んでくるのもそんな駅前周辺。なぜなら私自身がそういう環境のもとで生まれ育ったから。近鉄南大阪線・針中野駅。いまでもラジオから懐かしの昭和歌謡が流れてきたりすると(けっして大ヒット曲ではなく、その歌手の3番目に流行ったような曲)、急に針中野駅前の夕暮れのたたずまいがよみがえってきてしみじみとしてしまう。
懐かしい曲がふいに流れてきたとき、誰しも脳裏にじんわりとよみがえってくる光景ってあるでしょう?私にとってはそれが針中野駅前の夕暮れだということ。まあそれが流行歌の持つマジックということなんですが。そうそう、こないだは日曜日の夕暮れという、万人共通のしみじみタイムだったということも、懐かしさに拍車をかけてしまったのかもしれないけど。
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