ちょっと前の日記のつづき。「くら寿司」そして「コメダ珈琲」とお邪魔したあとは、「BOOK OFF 堺新金岡店」に立ち寄ることがルーティーン。とくに目的もなく本やCDの棚をながめているだけで、なんとなくホッとするというかたはけっこういるはず。まあ帰宅途中のコンビニと同じように、BOOK OFFの明かりに吸い寄せられてしまうということです。
ところがこのBOOK OFFチェーンも最近は経営状態が思わしくないと。たしかにこのところは新店情報より閉店情報を耳にすることが多いような。店舗の賃貸料と人件費、そして在庫過多が影響しているとか。…というかこれらの要素をすべて低く抑えられるネット販売やコミック電子版の急速な拡大の前に劣勢を余儀なくされていると。またもやネットかい!ということですね。
かってBOOK OFFといえば、既存の古本屋はじめ一般書店さらに出版業界全体を敵に回すほどのパワフルな新興勢力だったのに(このあたりは2001年の佐野眞一著「だれが「本」を殺すのか」に詳しい)、いつのまにか守旧の側ということ(というか出版業界側が資本関係を結んで”仲間うち”にしている)。どちらにしても時の流れの速さをつくづくと感じる次第です。
こないだ「週刊SPA!」で読んだ坪内祐三と小西康陽の対談のなかで、どちらの発言か忘れたけど「老後の楽しみは近所にあるBOOK OFFの105円コーナーにある本を一冊ずつ読んでいく…」みたいな言葉があり、なるほどおカネの余裕はともかく、これは気持ちと時間の余裕あっての楽しみ、こんな贅沢なことはないなあと思ったところなんですが。
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