◎こないだの日曜日、山下達郎の「サンデー・ソングブック」を聴いていたら、いきなり1曲目に「クリスマス・イブ」。達郎氏は「ことし一発目の…」という枕詞のあと曲タイトルをコール〜そしてイントロが流れる〜この瞬間がめちゃくちゃカッコよかった。クリスマスが近づくといやというほど流れる国民的ソングだけど、私にとってもことしこの曲を耳にするのは一発目。それを歌唱ご本人の言葉のあとに聴く…これだけでいい年末を過ごせそうな気がしてくるから不思議なものだ。
◎ここ数年クリスマス・ソングといえば「ディス・クリスマス」ばかりが気になってしまう。もちろんダニー・ハサウェイ1970年の名曲。以前はそれほど街に流れていなかったと思うんだけど、いまはこの時期ふつうにお店とかで聞こえてきます。もちろん多くのシンガーがカバーしているのは知っているけど、誰か若手の歌手がリバイバル・ヒットさせて人気が復興したのか、それともオリジナルが映画のサントラにでも使われたのか。
◎そしてことしのクリスマスといえばやっぱりこの曲がしみじみと。ボウイとクリスマスということになると、ついつい“戦場の…”と言いたくなってくるけど、クロスビー逝去の数週間前に録音されたこの曲、ボウイの側から見れば「ロウ」と「ヒーローズ」のあいだ。“たぶんいまごろ天国でデュエットしてることでしょう”なんてベタな表現をしてしまいそうだけど、実際去年のいまごろはまさかそんなことを書くことになるとは夢にも思わなかったしなあ。
選曲がマニアック過ぎ♪
消費者の志向が、通俗的なポピュラー名曲から、大曲に移ったことが大きな原因なのでしょう。これは、クラシック、それもご立派な大曲でなければ音楽じゃないといった、お高くとまった一部のクラシック・ファンの志向が何となく感じられてしまう現象で、昔が懐かしくなってしまいます。
(部屋に流すだけでなく)意識的に聴く数少ないラジオ番組のひとつです。