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2016年12月02日15:00

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メアリー・カサット展@京都国立近代美術館

19世紀・米ペンシルベニア州出身の画家・版画家…なんときのう観た映画の主人公、フローレンス・フォスター・ジェンキンスと生地が50kmも離れていないとわかった。お互い裕福な家庭で育ったみたいだし、ひょっとしたらそれぞれの人生どこかで交差したのだろうか。まあそんなことは勝手な夢想にすぎないだろう。生没年ともほぼ20年ずれているし。

ましてこのメアリー・カサットは成人するやパリに移り住んでいる。19世紀後半のパリ、彼女にとってはすぐ近くのニューヨークなどとは比較にならない芸術・文化の花咲く憧れの地。そしてエドガー・ドガとの運命的な出会いがあり、さらに印象派の展覧会への出品、彼女の画風はコントラストという言葉を知らないかのようにやわらかくなっていく。

ところがそこへジャポニズムの波が襲ってくるから面白い。彼女の作品のなかに、喜多川歌麿・葛飾北斎…あきらかに浮世絵の影響を受けた構図が顕在してくる。立体感がなくなり、平面的な感じをあたえる作品が増えてくるような気がするのはこちらが意識過剰なのか。もちろん独特の肌色〜オレンジ〜ブルーと連なる色合いの美しさは変わらないけど。

人物画が中心、母子をとらえた作品が多い。ちなみに左の作品は自画像。どれもこれも優しく温かい眼差しばかり。残念ながら会期はこの週末まで。ラスト2Daysの混みぐあいはかなりのものになると想像できるけど、入館待ちの行列が屋外の広場に何重ものとぐろを巻いていた、お向かいの京都市美術館「若冲展」のことを思えばまだまだゆったりと楽しめるのでは。
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