ひさしぶりに書店で手にとった次第。年間ベストテンが発表になる号だけは立ち読みにてちょっと目を通すけど、それ以外はあまり縁がなく購入した記憶もありません。むしろ小学生のとき、年の離れた兄貴がいる友達んちにお邪魔したとき、その兄貴の部屋の本棚にこの雑誌がずらっとならんでいて、そのころの表紙はよけいな見出しがなく、タイトルと俳優の顔アップのみのシンプルなもの、何やら大人びた世界だなあと感じた思い出がありますね。
その友人はきっちり兄貴の影響を受けていて、こちらが外国の俳優といえばアラン・ドロンとブルース・リーぐらいしか知らなかったころに、近所のいまはなき「タナベキネマ」のロビーにずらっと並ぶ手書き看板風のポートレートを見ながら、すべての外国男優・女優の名前(たぶんいまなら誰もが知るビッグスターばかりだったんだろうけど)を順番に言い当てていったときは本当にビックリ、彼が自分よりもずっと大人に見えたものでした。
さて今回の1000号記念特大号、別冊付録がついていてこれが歴史をふりかえる詳細なデータか何かと思いきや、オードリー・ヘップバーンに始まるビッグスター166人のフォト&サイン集というイージーかついかにもな企画。けっしてセピア色のフォトでもないのにベネディクト・カンバーバッチやジェニファー・ローレンスが“銀幕のスター”に見えてくるから不思議。これぞ70年近くの歴史を持つこの雑誌ならではのマジックだと思った次第であります。
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