スカーレット・ヨハンソンとリュック・ベッソンの初タッグ。“人類の脳は10%しか機能していない、もし100%覚醒したらどうなる…”というテーマに挑んだ、ひとことで言えばスーパーウーマン自らが制御不能となるアクションもの。アメリカ人と韓国人が台北とパリを舞台にして敵対、いくつもの言語が飛びかうという他国籍ムービー、というかテーマそのものが人類の始祖にまでおよぶという壮大なスケールの作品でありました。
話の設定そのものは面白いから、イメージショットを随所にはさんだ、まるで切れ味のいい音楽PVのような前半はけっこうワクワクします。台北の街の近未来な匂いがそれに拍車をかけていたのかもしれません。ところが舞台がパリに移ったあたりから、この話はいったいどうケリをつけるのだろうかと、こちらもだんだんと不安になってくるんですね。最後は思いっきり大風呂敷をひろげ、結局はちょっと肩すかしの決着。残念ながらカタルシスあまりなし。
こないだの「her 世界でひとつの彼女」ではささやく声だけの出演だったスカーレット・ヨハンソン、今回はほとんど出ずっぱり、トップスターはいろいろと大変ですねと言いたくなる芸達者ぶり。モーガン・フリーマンは別に彼でなくてもいいと思ったけど、アジア人独特のいやらしい泥臭さみたいなのがよく出ていたチェ・ミンスクの存在感はさすが。そういえば前半はけっこう韓国語が飛びかい、まるで韓流アクション物のような趣もある作品でした。
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