スワンで朝食を

ドイツに住む高校同期友人が夏休みで一時帰国していて、一度会おうということになるもなかなかお互いの都合がうまく合わない。もちろん忙しいのは向こうのほう、そして離日の日は迫っていた。やがて「ベタなスワンでモーニングでも」との提案あり。なに、私が日々「純喫茶スワン」を愛用していることがはるかドイツの地にまで伝わっているってことか。

いえいえそうではないのです。こないだ群馬に住む高校同級生と再会したときもそうだったけど、ひさしぶりにあべのにやってくるひとと待ち合わせそしてくつろぎの場所を模索するとき、なじみのある場所はいまや「スワン」ぐらいしかないのです（ちょっと大げさだけど）。まあそれはここ数年でこの街がすっかり変わってしまったということの裏返しでもあるわけですが。

とはいえ、朝一番の「スワン」なんて私にとってもまったく初めてのこと。案の定というか予想通りというか、スポーツ紙をひろげたおっちゃんたちが見事なまでに各テーブルにひとりづつ、静かにコーヒーそしてトーストをたしなむという光景が続いておりました（スワンのモーニングにゆで卵なし）。たぶん複数でお邪魔して会話を弾ませていたのは我々だけだったはず。

さてひさびさの再会のほうといえば、ドイツにおけるペット事情とか、ドイツ人姓名の多い順とか、そしてワールドカップのブラジル戦のこととか、“ドイツ話”はもちろん楽しかったけど、やっぱりここは同期の桜、共通の友人知人の消息話が一番盛りあがるのは世の常、“早起きは三文の得”だったなあときょうはイージーなまとめかたをさせていただきました。