なにしろ3D映像だ。クモの糸にぶらさがったスパイダーマンがはるかかなたの摩天楼からすぐ目の前にグイ〜ンと飛んできてくれる。つかまえようとして思わず手をのばした…というのはもちろんウソ。そんなのは前世紀における立体映画に遺された逸話。でも迫力は十分、少なくとも無重力空間「ゼロ・グラビティ」よりはスピード感をともなっております。
若手俳優3名、ヒーローとヒロインとお友達。このあたりあえて省略。どうしても脇役に目が行ってしまうのが我らの世代。サリー・フィールド、若かりしころは“アメリカの大竹しのぶ”だと思ってたけど、本家ほどは毒のないいいオバさん。ジェイミー・フォックス、めったに見られないイケてない前半の彼をもっと観たかった。ポール・ジアマッティ、どこに出てたんだ。
このシリーズのファンからはヤボなこというなと言われそうだけど、この作品トータル142分、つかみの部分をのぞいてすべてのことはマンハッタンのなかで起きております。つまり他の惑星や国家はおろか、USAの他のエリアもまったく出てこない。もちろん時空を駆けることもない。スケールが大きいようでいて、案外小さいスペクタクル。
大阪環状線や山手線の内側ですべてが終始するスーパーヒーロー物なんて想像できますか。まあ、それはともかく、映画作品というよりはアミューズメント・パークで人気を集めそうな、家族みんなで楽しめる一大アトラクション。世界同時というけれどこの季節にうまく公開をあわせた意味はそのあたりにあるのかも。GWおでかけの選択肢のひとつということで。
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