mixiユーザー(id:2391655)

2022年06月20日19:53

70 view

神宮スズメの独り言2022〜85〜がんばれ100回大会戦士

たった1球の差だったのだろうか・・・

度重なる順位決定戦の結果最下位となった中央。その中央は1部残留をかけて今日2部優勝校の東洋との初戦を迎えた。

東都はこの試合から今季初めて応援団の内野スタンドでの応援が認められた。2019年までは普通に行われていた風景が東都にも戻ってきた。しかしその風景を知るのはその2019年に入学した今の4年生だけである。そしてこの両校のどちらかは秋のシーズンではこの舞台には立てない。

それは野球部だけの話ではないのだ。東都においてコロナ以降初めてこの内野席での応援を繰り広げる応援団は、もしかしたら今日と明日でこれが最後となるかもしれないのだ。

試合は中央が西舘君、東洋がサウスポー細野君の先発で始まった。中央は本来なら石田裕太郎君だろうし、東洋は羽田野君がこれまでなら先発だろうと思われた。しかしいろいろなチーム事情もあるのだろう。特に細野君は大学ジャパン合宿の招集を断っての出場だ。もちろんそれは認められていることなのだが。

東洋の細野君は初回から150キロ台のボールを駆使して三者凡退に取ると中央の西舘君は本来なら押さえで出てくる投手だったが、今日は先発でいきなり1死から四球と安打で1死1・3塁のピンチ。しかし東洋の2塁盗塁を捕手の綱川君がきっちりと刺し、さらに4番で主将の小口君を見逃しの三振に取った。

中央はこれまで村高君が捕手だったがキャッチングが安定せずパスボールが多かった。2ランパスボールも何度かあってリーグ戦でも失点が相次いだ試合があった。二回り目の順位決定戦で途中出場を果たしていた健大高崎出身の1年生の綱川君。今日は先発だった。

1回の攻防はその綱川君の起用がぴたりとはまった。だがそれでもリズムに乗り切れないのが今季の中央だ。初回に三者凡退に打ち取られたといっても今日の細野君の調子は良くない。2回、中央は1死から連打でチャンスを作るが併殺。4回は無死1・2塁から1死2・3塁とし、5回も先頭打者が安打で出て1死2塁としながら無得点。

そして中央の西舘君も打たれながらも踏ん張りを見せる。2回は先頭に安打を許すも2三振を含んで3人で斬ってとると、3回も1死2塁から三振と内野ゴロに打ち取る。そして4回は2三振を奪って三者凡退。

ともに絶好調ではない、しかし絶対に負けられないという緊張感のある投手戦となった。そして迎えた5回の裏だ。そこでこのたった1球が・・・・

中央の西舘君は先頭打者を三振にとったが後藤聖基君には真っすぐをドンピシャで合わされ左中間を破られての2塁打。そんなピンチはこれまでも乗り切ってきた西舘君だったが橋本吏功君の打球は西舘君の右脚を直撃。中央内野陣は2塁に走者がいたため二遊間は締めておりそのままなら外野までは抜けなかったはずだ。たとえ内野安打となったとしても1・3塁だった。だが、この打球は西舘君の脚をはじいて1・2塁間を緩いゴロでライトまで抜けていった。2塁走者が還った。

この1球だ・・・・

しかしこのたった1球、そしてこの1点が試合を分けたわけではない。この1点のあとの中央の対応が試合を分けたのだ。

中央にとってはこの失点は仕方がない。西舘君は治療のあとマウンドに戻ってきた。だが、もうこれまでの西舘君ではないことは明らかだった。次の松本渉君に対してこれまで見られないようなワンバウンドでのワイルドピッチで2塁に走者を進めるとそのまま松本君を歩かせ続く水谷君にはぶつけた。

松本君に四球を与えたところで中央の清水監督は一度マウンドに行っている。1死1・2塁の状況である。いやその前に治療を終えてマウンドに上がるときも西舘君の体調を確認しているはずだ。しかし結局は続投指示。だがその直後の死球でさすがにボクは交代かと思った。だが、清水監督はベンチから動かなかった。

あのマウンドで何を話したのだろうか。調子は悪くとも最後は踏ん張り三振を奪ってピンチを切り抜けてきた投手がもうストライクが入らない。「まだ行けます」とはどんな投手だって言うだろう。だから続投。そこまでは分かる。しかしその後、死球を与えても動かないというのがボクには理解できなかった。この急変は西舘君が打球を脚に受けてから起こっているのだ。そして案の定だった。まさか本塁打とは思わなかったが・・・・

石上泰輝君の打球はバックして追う中央のライト森下君の頭を超えてスタンドに入った。満塁弾で5−0・・・・

これで試合は決まったとボクは思った。これまでの中央の戦いぶりを見ていてももう追いつくようには見えなかったのだ。少なくとも今期の中央はそんなチームではなかった。

来年のドラフト候補の細野君は155キロを計測し神宮をどよめかせたが、中央打線を完全に封じ込めたわけではなく、7回には先頭の綱川君に2塁打を浴びると1死後連続四球で降板。リリーフした一條君も安定せずワイルドピッチと押し出しで2点を献上。

しかし、中央も8回から登板した岩本君と種橋君が1安打5四死球で3点を献上し試合を明け渡した。

今日の入場門は8番9番ゲートだけだ。その3塁側サイドから入場したボクに聞こえてきたのは古くからの中央のファンやOBの試合前の声。

「もう、今日もだめだよ。あんな試合ばっかりやってたんじゃね」
「内容的には全然負けてないのにね」

試合前から相当ストレスが溜まっていながらも応援にくる中央の関係者たち。このようなやり取りを耳にしながらボクの指定席である1塁ベンチ上方の席についた。そして試合が終わった。今日もお怒りのことだろう。そう思わざるを得ない采配とも言える。

この日記を書いているときに見たネットニュース。「本人は大丈夫といったが影響はあったかもしれない。その前に点を取ってやらないと」

本人とは西舘君のことだ。そしてその責任は2回の1死1・2塁、4回の1死2・3塁、そして5回の1死2塁のチャンスを逃した中央の攻撃陣に向けられた。この清水監督のコメントを聞いた今日の神宮にいた中央関係者はどう思っただろうか・・・

今日の試合に限らないが、中央のベンチワークに問題を求める声は多い。

学生野球である。ボクはその学生野球が好きだ。誰のせいで負けたとか誰のおかげで勝ったという試合はもちろんあるし、勝負は時の運もある。高校野球ならトーナメントの一発勝負であるわけでその要素は大学野球の数倍強い。

だからこそその結果は重要である以上にその結果に関わった人たちへの配慮は必要だとボクは思っている。プロならいい。どれだけ叩いても、高い報酬をもらっている選手なのだから。しかし、負けた試合で誰のせいだと監督が言うのはどうかと思う。選手は給料をもらっていないが大学野球であろうと監督はそれなりの報酬を得ているはずだ。

東都の中央、六大学の早稲田。選手たちの力はあってもベンチワークの悪いチームが試合に勝てなくて監督が残す不愉快なコメント・・・

何かしら共通点を感じる。だが、だからこそ言いたい。中央の北村君。早稲田の中川君。ボクが全試合を観戦した第100回の甲子園大会を彩った選手がその主将である。

中川君は春夏連覇を遂げた大阪桐蔭の主将だった。北村君は準優勝した金足農に2ランスクイズを決められて敗れた近江の主砲。その彼らにはこの秋には監督以上にその力を発揮してほしいと思う。こんな痺れる試合なら監督ですら経験していないのだから。

もちろん中央はまだ降格したわけではないが、今日の戦いぶり以上に今日の清水監督のコメントはボクには違和感が大きい。中央が降格しようが残留しようが秋のキーを握っているのは清水監督以上いこの北村君だとボクには思える。

取り立てて中央を応援するわけではないが、これまでの試合を見ていて中央の選手たちに頑張ってほしいを思うのはその監督のせいかもしれない。



2022年6月20日 東都大学野球春季1部2部入替戦 第1戦(於 明治神宮野球場)
中央
000 000 202 = 4
000 050 30x = 8
東洋

0 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2022年06月>
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
2627282930