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2022年06月09日20:27

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神宮スズメの独り言2022春〜80〜タイブレークの圧力

明治は追い込まれた。1回戦では東海大を7回2死までパーフェクトに押さえこんだ佛教大の山本君は今日も好調だった。初回、先頭の村松君に初球を安打されたが、それを含めて8回まで散発4安打。与四球も1だけだった。佛教大は2回と4回に1点ずつを上げて9回の表を迎える。

佛教大はもう山本君で最後まで行くという空気だった。途中木村君も継投の準備をしてはいたが・・・

しかし明治も得意の粘りを見せる。先頭の宗山君がライトフェンス直撃の2塁打。しかし4番の上田君は進塁打となる内野ゴロで1死3塁。そして5番の山田君は三振。追い込まれた明治はしかし蓑尾君がセンター前に運んで2−1。

ボクはここで佛教大は山本君から木村君に継投すると思ったが続投。東海大との試合ではパーフェクトがなくなり四球を出したところで木村君が登板しその後完全に押さえている。安定感のあるリリーフ投手であるとボクは思っていたが・・・・

ここで明治は箕尾君に代走を送る。その飯森君が盗塁。彼はその脚だけで食っていける選手だ。四球の走者も得点圏に運べる。同点の走者を2塁において打席には途中から守備での交代出場をしていた西山君。その西山君が左中間へ2塁打。明治は8回まで完全に抑え込まれチャンスらしいチャンスすら作れなかったが、この土壇場で追いついた。

明治ファンはここで法政との試合を思い出しただろう。1回戦を落とし、2回戦も8回まで2−0とリードされていた。しかし9回表に2点を挙げて同点に追いつき延長戦で引き分けた。そしてその後2連勝で勝ち点を奪った試合だ。これで明治は勝てると思ったはずだ。おそらく球場内にいたファンも・・・

そして9回の裏、2死から四球で走者を許すが盗塁を刺して10回の表のタイブレークにはいる。

タイブレーク制のない東京六大学。しかも明治は先攻。慣れてはいないはずだったが、それでもこの勢いは明治に利がある。継続打順で9番の直井君が無死1・2塁で打席に立った。ボクはこのとき思っていたのだ。当然バントを想定して1塁手がダッシュしてくる。2塁手は1塁カバーへ、そしてショートは2塁カバーへ入る。外野陣は浅く守っている。

今日は3打数2安打の直井君。本当にバントするのかとボクは球場で思っていた。これほどまでに極端なシフトを敷いてくるのなら安打の確率はとてつもなく広がる。もちろんライナー併殺などこのシフトではよほどの不運がなければないだろう。それに加えてバント失敗が与える悪い空気は絶対に避けたい。結果論で言っているわけではなくてボクは本当の球場で見ていて、そして佛教大のバントと決めきった守備体系を見ていてそう思っていたのだ。なんと言ってもこれまでチャンスがまったくなく9回に奇跡的に追いついた明治だ。間違いなく流れは明治に来ている。だからこそ思い切った戦術でもよかったのではないだろうか。

しかし、直井君はバント、そしてそれは捕手への小フライで1死。そして明治はタイブレークの走者を進塁させることすらできずに3アウト。

その裏の佛教大。もうこのイニングでの負けはない。思いっきり行って0点でも11回に進むだけだ。そして1点取れば勝ち・・・・

当然バントできた。1点もやれないというプレッシャーの中で沢嵜君のバントは3塁線に転がった。ダッシュよく明治の投手千葉君は捕球、3塁も間に合うかというタイミングだったが、3塁手の山田君は3塁ベースについてはいなかった。慌てて1塁送球へと切り替えた千葉君。しかしその投球体制は崩れて悪送球となった。サヨナラ・・・・

バントを失敗しそのまま走者を進塁すらできなかった明治。そしてバントのエラーでタイブレークでの打者一人であっさりサヨナラ負けとなった明治。

初戦となった昨日の神奈川大戦でもなんとか内野ゴロタイムリーと前進守備に内野陣をワンバウンドで外野に抜けるというラッキーな安打で勝った明治。決して明治らしい勝利ではなかったが、今日も相手を圧倒する攻撃力ではなく必死に追いつくのがやっとだったという感じだ。先発の蒔田君も強烈な打球を右手に受けて降板したが、決して彼の調子は良くはなかった。緊急登板した1年生の久野君の頑張りがかえって目を引いたくらいだった。

佛教大は9回に追いつかれこそしたが、明治より落ち着いて延長タイブレークを迎えリリーフエースの木村君が落ち着いて投げるシーンを作り上げた。明治は根性で追いついたがそれが根性の限界だったように感じた。



2022年6月9日 第71回全日本大学野球選手権 準々決勝(於 明治神宮野球場)
明治
000 000 002 0 = 2
010 100 000 1x = 3
佛教

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