mixiユーザー(id:2391655)

2021年12月30日08:06

124 view

振り向くな君は美しい2021-2022〜3〜ボンバー率いるチーム

試合が始まるやいなやすぐに目につく選手がいる。2年ぶり12回目の出場、尚志の背番号20のセンターバックだ。大柄で髪の毛がもじゃもじゃ。ボクはすぐに彼にボンバーと名付けた。日本代表センターバックだったボンバーヘッド中澤選手を思い起こさせる。

彼はもちろん体格で勝る部分もあるが、足元もうまい。相手FWに絡まれてもキープして前線へボールを供給する。そしてセットプレーでは当然攻撃参加する。選手名簿で確認すると身長185センチを誇るチェイス・アンリ君だった。

対する瀬戸内は3年ぶり2回目の出場。しかし侮ってはいけない。その3年前の初出場時にはいきなりベスト4進出を果たしている。準決勝では流経大柏に敗れたが堂々たる初出場の成績だった。だが、その同じ年のもう一方のベスト4が尚志だったことを忘れてはいけない。ともに敗れたが一つ間違えれば決勝戦で戦っていたかもしれないのが今日のカードだ。

前半は瀬戸内が小刻みなパスを繰り出しながらチャンスを作ったがボンバー率いる尚志のDF陣の戻りが早く得点を許さない。逆に後半に入ると尚志は攻め込まれながらも固い守備から奪ったボールを一気に前線に送る。オフサイドとなる場面もあったが一気に裏を奪って得点機となる回数も増えた。後半から出場した背番号19の草野君の動きは効果的で、さらにその後交代出場した背番号17の小池君との連携は試合終盤の切り札となった。

後半は彼らを中心にチャンスメイク。キーパーと1対1となる場面もあったが瀬戸内のGK大木君は何度もピンチを救った。ロスタイムには尚志のシュートを右手一本で掻き出した。そしてロスタイムは3分。ここで尚志はGKを布川君に替える。スタンドがどよめいた。

PK専門のGKか・・・・

そして彼はPK戦で最初のキッカーを止めた。PK戦はそのまま進み後攻の尚志は4人目の選手が外した。これで4人を終わって3−3・・・・

その時だった。PKを外した選手が頭を下げ両手で顔を覆いながらセンターサークルに帰ってくるとき、ダッシュで駆け付けたのがあのボンバーだった。1番手のキッカーとしてゴールを決めた彼は外した選手にいち早く駆け寄り抱きかかえた。もちろん、まだ負けてはいない。

そして5人目。瀬戸内のキッカーを布川君は止めた。ゴール横での孤独なガッツポーズにボンバーが両手を上げて応えている。そして最後のPKを尚志は決めて試合は終わった。

全席指定のボクの席はたまたま尚志サイドだった。だから尚志寄りで試合を見ていたかもしれない。だが、序盤は瀬戸内が支配しながら尚志はそこを我慢した。後半に入ると選手交代によって一気に攻撃的にシフトした。試合自体は0−0の同点だったが、試合を思うようにコントロールしたのは尚志の方だった。

そしてボンバーは固い守備の中心選手として活躍しただけではなく、チームを鼓舞し仲間を支え続けた。彼のチームに果たした役割は大きい。2回戦は国立での開幕試合で6−0と圧倒した関東第一。見逃せない一戦となるに違いない。



2021年12月29日 第100回全国高校サッカー選手権 1回戦(於 柏の葉公園総合競技場)
尚志0−0(PK4−3)瀬戸内

1 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2021年12月>
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031