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2020年04月05日20:34

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Fukushima50〜8〜Jヴィレッジ再び

陸前高田からの帰り道にもう一度Jヴィレッジに立ち寄った。4月に入ってから五輪の聖火がここで保管されていたからだ。

ボクが3月30日に宿泊した時には駐車場にはほとんど車はなく、あってもそのほとんどがいわきナンバーだった。だがボクがこの日着いた12時頃には車を誘導する係員もいて、車のナンバーも首都圏だけではなく新潟や富山もあった。

入り口には消毒液が置かれ全員消毒、マスク着用が義務付けられ順番に並ぶ際も一定距離を保つよう係員の指示を受ける。

もちろんそれでも大行列というわけではなく、2〜3人待てば一人1分くらいは目の前で見る時間は与えられ各自写真を撮ったりしていた。ボクも近くで写真を撮ることができた。

東京五輪は1年延期された。コロナの終息は長期戦で先が読めないと述べた安倍総理は早速IOCと協議して来年7月の開幕を決めている。コロナの終わりが見えないのに五輪の初めは決まっている。

そしてこの聖火はこのJヴィレッジで保管するのは4月いっぱい。その後はとりあえず東京に移ると言う。来年の五輪がもし行われるとしたら、その聖火はどこからスタートするのだろうか。

そしてこの五輪の位置づけはどうなっているだろう。今回ボクが見てきた被災地。陸前高田市は昨年夏に訪れたときよりも大きく変わっていた。津波復興祈念公園は完全ではないが開園していたし、新しい道路も病院も宅地もできていた。だが、福島原発近くは何も変わっていない。

変わったのは3月14日の常磐線の全線開通に合わせて駅周辺のみ立ち入り禁止が解除されたことと不気味なまでに山積みされていた放射性物質を詰め込んだ真っ黒なフレコンバックはグリーンの巨大なビニールシートがかぶせられていたことだけだ。

この五輪聖火もこのJヴィレッジで保管されるのは4月一杯。来年7月に五輪が無事開催されたとしてもそれはもう復興五輪ではないのだろう。コロナに打ち勝った五輪となるのなら、いっそのこと中国の武漢から聖火リレーをスタートさせてはどうだろう。そしてそれは成田空港につき、真っ先に向かうのは千葉県勝浦のホテル三日月。

いいアイデアではないか。そして福島の復興などは誰も思い出さないだろう。いやいやもう既に放射線被ばくの恐れで立ち入りができない区域がいまだにあることなどどれだけの人が知っているのか。 ボクの知り合いで震災被害者は1人もいない。それでもこの地を昨年から2度にわたって訪れ、そのたびに心のそこから怒りが込み上げる。

もちろん地震は天災だ。だが原発事故は人災である。その責任追及もなしにそれを利用して招致した五輪はコロナで延期となった。五輪などはまさに不要不急の催しだ。

福島の復興もなく、コロナの終息も見えない中で五輪の来年の開催日だけが決まる。スポーツは何のために存在するのか。小さく燃える火を見ながら改めて考えさせられた。

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