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2020年03月31日21:54

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Fukushima50〜2〜富岡駅

富岡駅・・・・

昨年夏に東日本大震災の被災地巡りはこの駅から始まった。ここから夜ノ森、大野、双葉。ここまでがあの夏は未開通だった。それがこの3月14日のダイヤ改正とともにつながった。東京から仙台までの直通の特急も運転されることになった。

あの夏はここから代行バスに乗った。青春18きっぷでも乗ることができたそのバスでの景色は今でも忘れない。ガラスが割れたままのカーディーラー、崩れた商品が丸見えなファッションショップ、崩れ落ちた食堂・・・・

8年経っているのだ。それでも被災当時のままの姿・・・・・

崩壊した常磐線が開通するまでに9年かかった。壊れた鉄道を復帰させるのに日本の技術力をもってこれだけの時間を要するのか、否・・・・

答えは簡単だ。今でも放射線量によって立ち入り禁止区域だからだ。作業ができなければ片づけも取り壊しも立て直しもできないのだ。時間があの時から止まっている。

Jヴィレッジから富岡駅に向かう途中に福島第二原発がある。もちろん立ち入り禁止であるし、撮影禁止でもある。入るな、見るな、撮るな・・・・

もちろん危険でもあり機密でもあるのだろう。そしてその道路をダンプカーが何台も行き来する。昨年よりは少しずつ変わっているのだろう。それを一番感じたのが国道6号線沿いにあった放射線廃棄物を詰めた黒いプレコンバックが減っていたことだ。バスから何度も見たこのプレコンバックは一部の地域だけで減っていた。

だが、あのトヨタのディーラーやしまむらはあの時のままだ。つまりは9年前のままだ。東京五輪の聖火リレーのためにそのコースの見てくれだけは少しはきれいにしたかもしれない。だが、富岡駅から国道6号線に出てすぐに表れるこの光景はまったく変わっていなかった。

この道はまだ歩行者は通行禁止だ。なぜなら放射線量が多く帰還困難区域なのだ。だから被害のあった店舗はそのまま放置状態。当たり前の話である。

そんな中での常磐線の開通。鉄道が走ればいいのだろうか。いや、9年も経って鉄道すら復旧していないのかという世界からの視線に対しての開通だろうか。

富岡駅はきれいだ。周辺区域も新しい住宅が出来ていてまるで新しく開発された新興住宅地のようだ。だが、ひとつ脚を踏み入れると誰にでもすぐにわかる。

3月9日、安倍総理は常磐線全線開通の試運転にこの富岡駅を訪れ、今日私が泊まっている富岡ホテルに宿泊している。しかし、その後彼は車で5分も走れば誰でも気が付く国道6号線沿いのありさまを視察したのだろうか。

問題はその実態に彼が興味を持つかどうかだ。

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