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2020年01月26日22:25

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アメリカJCC2020〜ブラストワンピース

池添謙一というジョッキーの名を聞いて真っ先に思い出す馬と言えば誰に聞いても間違いなくオルフェーブルだろう。三冠馬、そして気性面でも個性豊かで逸走しながら猛然と2着に突っ込んだレースもある。

しかし、池添騎手にとってこの馬での海外遠征ではその鞍上から降ろされたことが黒歴史として残っているはずだ。2年連続フォア賞優勝、そして2年連続凱旋門賞2着。共にその手綱を取ったのはスミヨン騎手だったが、直線で斜行し2着に敗れたレースで、もし池添騎手が乗っていたらどうだっただろうと今でも思う。

もちろん、海外経験の少ない池添騎手が乗っていたらそのキャリアの浅さを露呈してボロ負けしたかもしれないが・・・・

そして池添騎手という名でもう1頭思い浮かべるのがブラストワンピースだ。デビュー3連勝で毎日杯を制したものの皐月賞は自重してダービー勝負。そこではワグネリアンの5着。新潟記念を勝ってという異例のローテから菊花賞はフィエールマンの4着に敗れた。

ここで池添騎手の言っていたことが忘れられない。「馬が弱いのではなく、騎手が下手だから・・・・」

若かりし横山典弘騎手がメジロライアンでクラシック三冠に臨み3着2着3着だった時の言葉と被った。メジロライアンはその後の有馬記念でオグリキャップの2着。明けた春の天皇賞ではメジロマックイーンの4着だった。その後の宝塚記念で初めてG1を制したメジロライアン。そこまで横山典弘は北野ミヤさんにボロクソに言われながらもずっと使われた。

ブラストワンピースは三冠レースこそ制することはできなかったが、その年の有馬記念で優勝した。その有馬記念をボクは中山で見ていた。小雨が降る中でのレースで雰囲気だけでも味わおうと急に思い立って14時頃中山に着いたボクは当然パドックにもスタンドにも居場所がなく馬券だけを買って内馬場に行った。前日に中山大障害で使われたコースの芝生をぐちゃぐちゃに踏みにじって何とか残り1ハロン当たりを駆ける馬が視界に入る場所を手に入れた。

勝ったのはブラストワンピースだった。クラシックを勝つことができなかったブラストワンピースがその年の有馬を制し、その鞍上にはデビューからずっと手綱を取ってきた池添がいた。

だが、年が明けて最初のレースは大阪杯、そして目黒記念。ともに1番人気に推されながらボロ負けした。そして札幌記念でブラストワンピースにまたがったのは川田騎手だった。見事に優勝しそのまま凱旋門賞も川田騎手で臨んだ。結果は重馬場でブービーの大敗だった。

それから帰国したブラストワンピース。凱旋門賞でのダメージがどれだけだったかは分からないが、もしその後の有馬に出ていたらどうだっただろうか。

これまたタラレバの話だ。だが今日のAJC杯のレースぶりを見れば・・・・

パドックでみるブラストワンピースは2人引きでも入れ込むことなく雄大な馬体をみせつけるように堂々としていた。12頭立てなら大崩れはしないなと思った。

レースはスティッフェリオが押し出されるように逃げる超スローペース。9歳になって真っ白くなった芦毛馬のマイネルフロストが3コーナー手前から上がって行く。そして故障発生。番手追走だったブラストワンピースやステイフーリッシュはその被害は少なかった。ともにインをついて先頭に躍り出た。マッチレース・・・・

地力に勝るブラストワンピースは抜け出した。完勝だった。3歳で有馬記念を制し期待された4歳時は思うようにいかなかった。そして5歳になって蘇った。

だが、それは川田によってだ。もう池添はいない。オルフェ―ブルは海外こそスミヨンに譲ったが国内では池添の手に戻ってきた。だが、ブラストワンピースは・・・・

勝負の世界だ。結果が出なければ厳しいのは当たり前だ。だが、ボクは池添を背に勝つブラストワンピースを見たいと思う緩いファンである。



2020年1月26日 第51回アメリカJCC(於 中山競馬場)
ブラストワンピース(川田)2:15:0

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