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2019年11月13日21:55

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神宮スズメの独り言2019秋〜77〜農大らしく・・・

試合が終わって挨拶を終えた東京農大の溝越君はベンチまでたどり着けなかった。9回表、得点は1−3で負けている。2アウトランナーなし。溝越君は東京農大の今シーズンの最後の打者として外野フライに倒れ試合は終了した。

試合後は校歌斉唱もエールの交換もやらずにただバカ騒ぎをする大正大応援席を見つめながら、東京農大応援団は敗者でありながら先に校歌斉唱を行いエールを切った。もちろん、相手に大正大に対する「フレーフレー大正」というエールはやらない。

この試合は開始前のエールの交換も行われなかった。本来なら試合開始15分前から行うお互いのエールの交換を東京農大は開始時刻をずらした。当然だろうなとボクは思った。

1回戦では東京農大の校歌斉唱時に行われた大正大の先発メンバー発表に対しOBと思われる3人がラッパを吹き鳴らし太鼓を叩き続けた。控え部員もそれに応じ歓声を上げたのだ。東京農大の応援団が「フレーフレー大正」というエールを発しても完全無視で発表される自校の選手への歓声を上げ続ける。ラッパを吹き太鼓を叩くOBは試合中ビールを飲み続けていた。

昨日の2回戦は所用があって観戦できなかったが大正大が勝利して1勝1敗に持ち込んだ。その試合でどのような応援のやり取りがあったかは知らないが、今日は大正大の酒飲みラッパ太鼓隊はいなかった。だがそれでも相変わらず自軍のメンバー発表に対してメガホンを叩いて歓声を上げる大正大に対して、東京農大はそのすべてが終わってから校歌斉唱を行ったのだ。

先発は1回戦同様、農大が米村君、大正が齋藤君だった。初回に互いに1点ずつを挙げた。先攻の農大は連打のあと主将の若林蒼太君の犠牲フライ。後攻の大正は岸本君のタイムリー。

2回以降が勝負だったのかもしれない。大正は先発の斉藤君を2回から代えた。互いにエース同士の対決だったが、初回の連打や犠牲フライも完全に芯でとらえられていたことにすぐに投手交代を判断した大正の大内監督の判断は見事だったと思う。

一方の農大の米村君は1回戦でも5回1/3と無失点に押さえたとはいえ被安打1ながら四死球7という制球の悪さが目立った。今日も4回1/3を投げたが1回から3回まですべて先頭打者を四死球で出した。投手が高井君に代わっても5回はエラー、6回は死球で先頭打者を許した。そしてその6回にはその後連打で2−1とリードされた。

東京農大は5回には2人、6回には3人の走者を出したがここ1本が出ず、8回に大正大先頭打者のセンター前への打球に中堅手が突っ込んでボールを反らし、一気に生還を許した。

3−1・・・・

東農大もチャンスは作ったが8イニングでの守備で先頭打者をアウトに取ったのは2度しかない。守備でリズムを作れず最後までペースを握れなかった。



かつて上武大が神宮大会にやってきたときのことだ。ファウルボールをたまたま拾ったボクに上武の控え選手が回収に来た。それまでファウルボールを回収してもどうやってグランドに返すか戸惑っていた姿を見ていたボクは彼に伝えた。ネット裏の端からベンチ横のボールボーイに声を掛けて返却するのだと。

「上武は何度も神宮に来るんだからよく覚えておきなよ」とボクが冗談交じりに言うと彼は笑顔でありがとうございますと頭を下げてほかの控え部員にそのやり方を伝えていた。

今回の大正大も同じように回収したファウルボールの処理に戸惑っていたが、いつも球場にいて試合開始なども仕切っている白髪頭の東都連盟の役員さんがその返し方を教えていた。一昨日の1回戦での話だ。だが、しばらくすると彼らは内野スタンドからネット越しにグランドに投げ返すようになった。今日はすべてそうだった。

応援席からボールを探してネット裏まで行って返却してからまた応援席まで戻るのは面倒くさいのだろう。しかしファウルボールはグランドには投げ返さないように注意を促すアナウンスも神宮球場では流れる。ボールの返し方を役員さんから指導されてもそれに従わない大正大。



深いリスペクトの精神、礼を重んじる大切さ、無償で尽くすことの心の尊さ。ラグビーワールドカップが世界に示した日本人の美しさ。その行為とは真逆の位置にいる大正大。

相手校校歌斉唱をラッパの騒音で打ち消す。酒を飲みながら相手校の凡退をコケにするような喜び方。相手のミスを誘うような妨害行為。

そしてルールを無視するずぼらさ。無知なら仕方がない。だがその規則を教えられても守らないというのはもはや同じ人間としての存在意義すら疑わしい。

だからこそボクは東京農大応援団に言いたかった。怒りはわかる。しかし最後まで農大は農大らしく相手をリスペクトし礼儀を尽くしきちんと相手校エールをやってほしかったと・・・・

もちろんそう思うのは今となってであって一昨日はボクも怒っていたが・・・

無礼で不愉快極まりないチームであっても、農大は同じ土俵で報復するようにエールを拒否してはいけなかったのではないかと今は思うのだ。

来年の春は農大は3部優勝するだろう。ボクの思い入れの強い甲子園100回大会組の下関国際の鶴田君も農大にはいる。来季は活躍の舞台を得られるかもしれない。そして再度入替戦で大正大と対戦することがあったならば、今度は堂々と大正大にもエールを送ろう。相手がどんな態度を取ろうとも農大は相手校を尊重しきちんと礼儀を尽くしフェアな応援をしよう。

関係者がほとんどでガラガラのスタンドであっても見ている人は見ているのだ。少なくともボクは・・・



2019年11月13日 東都大学野球秋季2部3部入替戦 3回戦(於 明治神宮野球場)
東京農業大
100 000 000 = 1
100 001 01x = 3
大正大
(大正大は2部昇格)

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