「虐殺」と仰いますが

朝から旧西側の報道は、キエフ近郊のブチャの惨劇で大騒ぎに為ってるよなあ。

曰く、「民間人の大量虐殺」「ホロコースト」「戦時国際法違反」「戦争犯罪」なんてえ、激しい言葉が飛び交い、米国政府は、「国際法廷にプーチンを訴える」と抜かしてみたり、ドイツやフランスは、「ロシア外交官を、全員国外追放する」てな按配具合。ついでに尻馬に乗って、岸田総理が「国際法違反だ」と。

・・・ま、少し冷静に考えてみねえか。

俺は「虐殺」以前に、今度のロシアの軍事侵攻で、多くの民間人が犠牲に為ってるのは、確かに事実だと思う。

但し、こいつは、ゼレンスキーが、「18〜60歳の、男の全国民の国外脱出を認めず、俄か兵士として、戦場に送った」のも、原因の一端としては有るんじゃねえかな。

ロシア側が休戦協議の際、所謂「人道回廊」で、部隊後方のロシア方面に、避難民を後送したがったのは、「非武装の民間人を、なるべく戦禍に巻き込みたくなかったから」だと思う。

意外と思うかも知れねーけど、プーチンは、一度も「ウクライナの完全占領」も「ゼレンスキー政権の引退」も口にしてない。

連日のように、プーチンは、やれ、「極右のカルト思想に執り付かれた」だの、「認知症や甲状腺がんを患った」だの、挙句は「10代のフィギュア選手に愛人関係を迫った」だの、無茶苦茶な報道ばかりだったけど、残念ながら、俺は、「バイデンの長男が、ウクライナの石油会社のCEO」や、「ゼレンスキー周囲に居る、アゾフ大隊ってなネオナチ連中が、8年間も東部2州でロシア系住民に虐殺を繰り返して来た」や、「今回の軍事侵攻の原因は、レゼンスキー政権が、先のミンスク合意を反故にして、NATO加盟と、モスクワへの最短距離に、核兵器を含む米軍基地を求めたコト」とかは、何故か報道された記憶ねーしな。

彼は、「ミンスク合意の、再度の遵守を、求めてるだけ」でな。それは、「非武装中立。NATOへの非加盟。そして、東部2州へのロシア系住民への迫害の停止と、独立」。

現実に、ロシア側の停戦条件は、たったこれだけなんだよ。

だから、キエフを占領する必要は無い。制空権を確保し、戦車や装甲車とかで構成された、機動予備戦力を破壊すれば、実質的な軍事目標は達成させられるので。

そして、民間人が大量に犠牲に為るのは、常に「敗走する側や劣勢な側が、迫り来る敵に、遅滞行動を仕掛けるから」だ。

早い話しが、「避難民に混じって、私服の兵士が反撃する」とかだが。更には「焦土作戦」。これは、インフラの敵軍の利用を避ける為、徹底的に破壊したり燃やしたりする。

でな、実は「戦争犯罪」や「戦時国際法違反」ってのは、歴史を振り返れば、容易に判るけど、常に、「無条件降伏した敗戦国のその行為を、戦勝国側の一方的な裁判でしか訴追されねえ」んだよ。

先のイラク戦争では、捕えられたフセインは、米軍の軍事法廷で、当事死刑廃止国だったイラクで処刑されたよ。一説には、50万人のイラクの非戦闘員が殺されたが、これは「大量虐殺」に該当しねーのか？

過去にこの国だって、数十万人の民間人が、B29からの焼夷弾爆撃や原爆投下で焼き殺されたしなあ。因みに、その戦略爆撃を立案・実行したカーチス・ルメイは、戦後に昭和天皇から、叙勲受けてるからね。

で、この軍事侵攻は、どっちも、「相手国の全面降伏を求めてねえ」のだよ。だから、戦闘の最中に、「双方の代表団が、停戦や和平協議を重ねてる」のでなあ。

・・・まあ、この紛争はやがて終わる。誰かが仕出かした凶行は、今更戻せねえ。虐殺の有無や蛮行の命令者は、真実が明らかに為ってから追求すべきさ。