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2020年09月30日04:33

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ドイツ語の先生からのポストカルテ

きっかけがあって、整理していたら、語学の先生からの絵葉書が出てきた。

僕は学生時代、自分のドイツ語を向上したいが為に、この先生に月に一回か、ノートを添削してもらっていたのだ。
今考えるとものすごい贅沢だったと思う。(全く無償だったのである。僕は何か贈り物を送るべきだったと思う。花とか。)

テキストは(「エッカーマンとの対話」とかならよかったのだが)、三修社から出ていたドイツ語問題集(答なし)だった。
数行、ノヴァーリスや、ハイネやゲーテやショーペンハウエル、ヤスパースそんな文章がドイツ語で載っていたテキストだった。
多分、僕が先生に授業の後、分からない所を質問して、時間の関係で、そのうちにノートを持って帰って添削してくださるようになったのだと思う。

絵葉書は、2000年、Wienから、ものすごくキレイな筆記体である。
「〜ブダペストの絵葉書ありがとうございました。〜私も国際独文会出席の為、ウィーンに行って来ました。MozartのZauberfluteを見ました。
帰国後はすぐに時季がはじまり〜又、ノートも今夏体調が思わしくなく、まだ添削が出来ていません。お許しください。」
と書かれてある。
僕の添削なんて、どうでもよい。
ある時は、電車の車中で添削している先生のお姿を拝見した。

なにかの折に、(先生はクリスチャンだったのだが)、「自分は矢内原伊作の弟子で、当時の(クリスチャンは)戦闘という意識がありました」と静かに述べておられた。
外柔内剛というが、ふくよかな女性らしい方だったが、芯にはすごく強いものをお持ちだったのだと思う。

先生の名前を検索したら、Wikipediaでは、まだご存命のようである。
お礼の手紙や品を送らせていただこうか。

ベートーヴェンの第九のテクストがある。
あれを解説しているときに、先生本人もむずかしくなった、それをてらいもなく素直に表わしおられた、格好つけようという気配はさらさらなかった。
素晴らしい先生だった。


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