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2020年02月18日20:01

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『リチャード・ジュエル』 ☆☆☆★ 2020年8作目 MOVIX仙台

『リチャード・ジュエル』 ☆☆☆★ 2020年8作目 MOVIX仙台
http://wwws.warnerbros.co.jp/richard-jewelljp/index.html

 アトランタ・オリンピックの爆破テロ事件で、第一発見者であり、被害を最小限に抑えたにも関わらず、容疑者とされた警備員の実話をクリント・イーストウッドが映画化。
 イーストウッド監督お元気ですね。『アメリカン・スナイパー』でも、『15時17分、パリ行き』でも実話ベース(「硫黄島2部作」も実話ベースと云えばそうですが)で映画を撮っていますが、こちらも実話ベースで、全ての作品に「愛国心」「アメリカを愛しているか」「国を愛しているか」が描かれているように感じる。
 今作でも主人公は、個性が強過ぎるけど根は真面目。作中で何度も「法執行官」と口にしていますが、これは警察官や保安官、FBIやDEA(麻薬取締局)の捜査官等の総称で、「市民の平和を守る公務員になって、社会の役に立ちたい」という愛国心の表れなのかなと。
 そのせいで警備員時代には管轄外のことをやって煙たがられたり(アメリカでは管轄、権利の及ぶ範囲は殊更に厳しいのに)、オリンピックの警備員の仕事も真面目過ぎ、細か過ぎて周りから煙たがられる。
 でも、だからこそいち早く爆弾に気づいたし、発見が早く警察への通報も早かったから被害が小さくて済んだ。
 なのに何故、容疑者に?
 全く理解出来なかったんだけど、作品を観て納得した。
 新聞のせい。
 いつの時代、どの国でも新聞はフェイクニュースでしかない。
 「手術で乳でかくするぞ」とか云ってるエロ女記者がFBIの捜査官に、「SEXさせたげるから捜査情報横流しして♡」とか云ったら、「OK」とかってエロ捜査官が捜査情報を漏洩しただけ。
 この捜査官自体、「公園(爆破テロが起きた場所)の警備担当かよ」とぼやく程度の低い捜査官で、SEXに釣られて捜査情報を漏洩するような只のエロ。
 一応表向きは、「FBIは事件直後から真犯人にたどり着く事になる捜査をしていた」「ジュエル氏が容疑者扱いされた情報漏洩については詳細は不明」となっているけれど怪しいもんだ。
 なので猶更イーストウッド監督が映画で描いた「フィクション」の方が事実に思える。
 SEXで情報盗んだエロ女記者も、既に故人なので新聞社が「事実ではない」と抗議したそうだけど、制作側も「制作の為の取材で事実である事を確認している」と回答してる。きっと事実なのでしょう。
 そんな場外乱闘も含めて意味深い作品です。
 主人公のジュエル氏自身は、「真面目さ故の純真さ」が正直もどかしく、「何でそんな事云うかな」「馬鹿だろお前」と何度も思った。
 情報漏洩の元凶のエロ捜査官は、何とかジュエルを犯人に仕立て上げようと姑息で卑怯な小細工ばかり。本気でむかついた。
 SEXで情報盗んでるエロ女記者は、「犯人じゃないじゃん」て気づくけど、遅いんだよ馬鹿。全部お前のせいだ。やっぱり新聞はいつの時代も、どの国でもフェイクニュースでしかないね。
 そんな間抜けとエロばかりの中で、ひたすら健気fだったのが息子の無実を信じるお母さん。健気でした。
 で、演技が光っていたのが弁護士役のサム・ロックウェル。今作では胡散臭さゼロのまっとうな弁護士でした。誠実さが滲み出てた。ジュエルの間抜けさに呆れつつ、エロ捜査官の姑息さと闘って、お母さんの援護でマスコミと闘ってた。

 事件の真相、真犯人の描写は少ない、ほぼないんだけど、この作品はフェイクニュースでしかない新聞、エロ女記者と無能なエロ捜査官と、誠実な男と母と親子を信じた弁護士の映画です。 


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