mixiユーザー(id:22942022)

2020年01月19日09:20

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週記478 製造課

 解析業務をしていたところ、製造課というものを感じた出来事があったので書き残して置きたいと思います。

 これまで製造業における機械学習やデータ解析でよく目にするフレーズである、”説明性”について極端に解析結果に求められることはありませんでした。

というのも、これまで扱っていたのは緊急性を伴うトラブル対応などの案件で、傾向からある程度説明できればそのメカニズムまでは誰もその場での納得は必要なかったからです。

 今回の案件は不幸にも(?)緊急ではなく、お試し程度の解析を依頼されました。

内容はよくあるもので品質の変動要因の究明に関するものでした。

データの前処理、変数の重要度付けを行い品質に対する影響度と考えられる対策検討しましたが、詳細は割愛します。

 解析は目的の品質に影響する、という知見がない製造条件の影響度が高いことを示していましたが、製造課からは”我々はメカニズムから原因を考えるから、この製造条件が影響していると言われても信頼できない”と言われ検討から外されてしまいました。

結局彼らが品質改善で取り組んだのは、品質と直接的な関係の有りそうな1つの原料物性(品質と偽相関の典型のようなグラフを描いていた)の調査でした。

 この教訓として、製造課には”製造の感覚”というものがあり、それに合わないものには回答不能レベルの説明性(メカニズムなど)を求められるということでした。

それも彼らがやっている原因解析の精度・網羅性は度外視した上で、です。

そもそも製造課でわからなかった品質変動の原因を調べる目的で解析を依頼されたのに、製造課でメカニズムがわからないから納得できない、というのはおかしな話ですが、こういう事例はデータサイエンスの世界で溢れており、運悪くそれに私が遭遇したということだと思います。

ここ2年間工場にいて思いましたが、原理・メカニズムの究明というのは言葉ばかりで現場で行われているのは単純な1次相関のある無し、過去の知見との一致不一致くらいで、まともなモデルなんて全く作られていないというのが現状なんだと思いました。

 解析でわかるのは今あるデータからわかる事実のみです。

今回の教訓はデータを取れていない、安定したデータになっていないなど、データは現実世界の制限を強く受けるから、データ解析をする場合は全てを説明しようとしてはいけない、ということです。

こういう事例を見ると、製造課内部にデータ解析にリテラシーのある人間がいてくれたらと思わずにはいられませんね……。

ではどうすれば良かったのか?

少し考えてみましたが、上記のような意識のズレを知った上でデータから言える事をシェアし、メカニズムの考察や検証を製造課と一緒に考える姿勢を見せることが必要なのだと考えました。

分からないのは自分も製造課も同じなので、共通の課題を一緒に解くことについて協力することが第一歩なのだと考えた今日この頃。

以上

【最近のGratitude】
・Just running with music(Photo No.1)
 Last Saturday was wonderful day. I was very good condition so went to running until my stamina run out. Winter wind was cool and sunset landscape, characteristic scent were great for relax my mind. I ran over 15 km and when I came back, there were night. Near two hours I concentrate running and thinking. It was greatest time I had spent recently.
 Oh! I forgot to say, recent days I use AirPods pro. Very comfortable to use and listening exciting music. That’s cool!

【最近のCount Down】
After 188 days, the time will come.

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