ホーム > mixiユーザー(id:22841595) > mixiユーザーの日記一覧 > ファイティング・スピリット

mixiユーザー(id:22841595)

2020年03月11日00:02

61 view

ファイティング・スピリット

 格闘技の世界では、入場曲というものが流されることがあります。闘いの舞台の雰囲気を盛り上げたり、選手を勇気づけたり、相手を威嚇したりするために流される曲なので、一般には元気のいい曲や怖い曲が使われることが多いのですが、クラシックの曲が使われることも珍しくありません。
 ざっと挙げるとこんな感じです。
・藤原喜明(プロレス):ワグナー/ワルキューレの騎行
https://www.youtube.com/watch?v=e96DlRY8z4o

・ランディ・サベージ(プロレス): エルガー/威風堂々第1番
https://www.youtube.com/watch?v=VYUu9TGvOmw

・ジェロム・レ・バンナ(K-1):オルフ/カルミナ・ブラーナ
https://www.youtube.com/watch?v=nMgETBNQ-XU

・前田宏行(ボクシング):ベートーヴェン/交響曲第5番「運命」第1楽章
https://www.youtube.com/watch?v=Tvh3fZG4hzo

・ザ・シーク(プロレス):ムソルグスキー/交響詩「禿山の一夜」
https://www.youtube.com/watch?v=6RvvNJ7FBYk

・ブルーザー・ブロディ(プロレス):ベートーヴェン/交響曲第5番「運命」第1楽章
https://www.youtube.com/watch?v=sWDHYUb90ho&t=236s(3:38あたりから)

・リック・フレア(プロレス):R.シュトラウス/交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」
https://www.youtube.com/watch?v=uXemabnp_Ro


 意外とたくさんいらっしゃるでしょ? 
 この人たちもすごいのですが、今回クローズアップしたいのは、次のふたりです。

 一人目は、ボクシング・ライト級の荒川仁人選手です。この人の入場曲は、ベートーヴェンの交響曲第9番「歓喜の歌」の第4楽章でした。
https://www.youtube.com/watch?v=qh8YXH5LO4c

 荒川選手は、第56代・第59代日本ライト級王者で、米国で世界タイトルに挑戦し、敗れたもののそのファイティング・スピリットは絶賛され、“ジャパニーズ・ロッキー”の異名をとりました。その世界タイトル戦は年間最高試合の候補にもなったほどなのですが、残念ながら、その試合の動画は、一部しか見つけられませんでした(https://www.youtube.com/watch?v=Ys1E8lWEru0&t=5s
 ただ、荒川選手のファイティング・スピリットが国境の壁を越えるほどのものであったことは『リング』誌の公式ウェブサイトRingTV.comでのダグラス・フィッシャー氏の次の発言によっても見事に証明されているといえるでしょう。
 「荒川はファイティング・スピリットの権化だった。フィゲロアに対してラウンドごとに100近い手数を出し続ける荒川の大胆な戦いぶりを観ていると、我々の多くはジェットコースターのように感情を揺さぶられた。我々は楽しみ、それから彼の健康を心配し、さらにはその不屈の精神に畏敬の念を覚え、最終的にはファイティング・スピリットのために全てをなげうつかのような彼の姿に謙虚な気持ちになった。荒川を主人公にしたボクシングアニメのシリーズ、あるいは少なくとも漫画本が製作されるべきだ。私はそれを見たい。」

 もう一人も、素晴らしいファイティング・スピリットを見せてくれた人です。
 ボクシング(ライト級)の坂本博之選手です。
 この人がよく入場曲に使ったのは、ドヴォルザークの交響曲第9番「新世界より」の第4楽章でした(3:25あたりから 前回の日記でヤクルトも使っていましたね)。
https://www.youtube.com/watch?v=Fi_7MckquW8&t=348s

 坂本選手は、パワーのあるパンチを売り物に極貧生活から這い上がり、「平成のKOキング」とまで呼ばれたほどの大物だったのですが、今一つ不運で、再三にわたり世界タイトルのかかった試合に挑戦したものの、ついにチャンピオンにはなれませんでした。でも、怪我や目のカットが無ければ間違いなく世界を獲っていたと云われています。
 この人は、クラシックが相当好きだったと見えて、次の動画ではモーツァルトの交響曲第29番第1楽章を使っています(7:30あたりから)
https://www.youtube.com/watch?v=IxzamDEi0Oc

 そして、この動画の試合は、後に同年の年間最高試合に選ばれたすごい試合でした。素晴らしい一戦です。ボクシングファンで知らない人はいないことでしょう。
 とにかく全盛期のチャンピオン畠山隆則と第1ラウンドからこれだけ壮絶に打ち合えたのは坂本選手くらいなものだったのではないかと思われます。試合後のインタヴューで、畠山選手が興奮して坂本選手を褒めたたえていますが、それはもはや相手に対する礼儀の域を超えて、坂本選手のファイティング・スピリットに心から感動したためであったように感じられます。

 もちろん、クラシックの曲を入場曲にしていた人だけがファイティング・スピリットに溢れていたわけではないし、違うジャンルの曲を入場曲にしている人たちには、もっとファイティング・スピリットに溢れた人もいるのかもしれません。でも、お高くとまったセレブがハイソな趣味を気取ってクラシックをもてあそぶのではなく、現実にクラシックで自らを鼓舞し燃え立たせた人がファイティング・スピリット溢れる姿で闘う姿を見せてくれたことは嬉しいことでした。

 さて、今日は9年前に東日本大震災があった日です。
 福島第一原発のこととか考えると、まだまだ復興は容易ならざることのようにも見え、実際にそうなのでしょうが、それでも負けずにファイティング・スピリットをもって復興に取り組んでいく義務が私たちにはあると思います。
5 6

コメント

  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年03月11日 00:40
    プロレス好きの私でも、クラシックの使用は、記憶にありませんでした。
    「カルミナ・ブラーナ」を使うのはわかります。あるいはホラー映画「オーメン」の音楽という感じでしょうか。

    「アラビアの怪人」ザ・シークは、日本では、アブドラ・ザ・ブッチャーとの極悪コンビでの出場が多かったので、ピンク・フロイドの「吹けよ風、呼べよ嵐」となります。
    ザ・シークは、レバノン系ですがアメリカ生まれ。反則や凶器攻撃ばかりのせこい悪役レスラーでしたが、リングを降りれば北米デトロイトのプロモーター(興行主)だったので、ブッチャーよりもはるかに偉かったようだ。2003年、76歳で死没。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年03月11日 01:11
    > mixiユーザー 

     ザ・シーク=せこい悪役というのはよく分かります(^^♪ 何と言っても究極の狂気“噛みつき”が忘れられません。
     プロレスラーの皆さんは、とにかく強いイメージ、そのうえ悪役ともなると狂暴さも演出しなければならず、いろいろ苦労されてましたね。そんな演出中にふっと彼らの優しさ、人の好さが現れることがあって、あーなんてかわいいんだと感動したものでした。
     この動画のザ・シークも何回もサーベル投げてるけど、決して誰も傷つけない所、それでいてちょっとこわいと感じさせる所にちゃんと投げていて、気配りの人だったんだなぁと感じます。偉くなったのも、そのようなところがあってのことだろうと想像できます。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年03月25日 23:38
    坂本博之! mixiで初めて見た固有名詞です。
    私事ですが、80年代から2000年頃まで、深夜に放映されていた各局のボクシング中継をテレビ観戦するのが趣味でした。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年03月26日 00:01
    > mixiユーザー 

     コメント、どうもありがとううございました。
     そういう趣味をお持ちだったとは。にもかかわらず、坂本選手のことをご存じなかったのも意外でした。
     ちなみに、坂本選手もボクサーを目指したのは、ボクシングの試合のテレビ中継を見たのがきっかけだったということですよ。
     とにかく畑山隆則という世界チャンピオンがいたのに、当時はなぜかライト級の最強選手は坂本博之だと云われていて、それを悔しがった畑山がリング上から坂本選手を指名して対戦が実現したといういわれのある一戦です。そのような趣味をお持ちになっていたのであればなおさら、今見ても感動されると思いますよ。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年03月26日 13:15
    誤解を招くコメントを書いてしまいました。
    私は坂本選手のデビュー5戦目あたりでボクシングファンの耳目を集めたところで、ファンになりました。畑山隆則との試合前だったと記憶していますが、彼が幼少時に極貧だったこともあってプロデビュー後、児童養護施設でボランティアをしたり寄付をしているドキュメントを見て、尚更思い入れをしたように思います。陰徳を積むひとは私の「先生」で、自身、励まされるのです。
    畑山選手も好きなボクサーの一人だったので、両者の対戦はわたし的には困りました。畑山のタイミングがいい顎へのストレートで坂本が2秒後に崩れた様子は今なお、心痛いシーンとして心に残っております。
    自分がまったくボクサー的ではない、つまりある時期から「戦う」ことにだんだんと嫌気がさしてきたものですから、深夜、ボクシングを見ていて、俺も頑張らねば、なんて思いました。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年03月26日 17:27
    > mixiユーザー 

     そうだったんですか。すっかり誤解しておりました<m(__)m>
     坂本選手の陰徳はまさに伊達直人のボクシング版とも言うべきもので、是非一度でもいいから世界タイトルを取ってほしかったですよね(セラノ戦は本当に惜しかった)。
     人間、年齢を重ねてくると、だんだんと「戦う」ことに嫌気がさしてくるお気持ち、なんとなく分かります(私も59ですから)。
     自分の場合、戦うのがめんどくさくなってきたというのか、すでに守りに入ってしまっているのかもしれません。
     でも、その分、良い意味でも悪い意味でも、一種の老人力も身についてきたとも感じるので、これを武器にして頑張ってみようという気はあります。
     まぁ、戦うばかりがいいとも限らないですからね。戦わずして勝つということも不可能ではないので、歳相応に頑張っていこうと思います。 

mixiユーザー

ログインしてコメントを投稿する