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2020年01月12日00:25

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摘出してよい臓器の手術

 今日は、日本血液銀行協会が、1967年にその年の4月から売血を全廃し預血のみにする方針を決定した日です。
 同協会がこの日までにそう決定してくれていたことは、私にとって幸運でした。というのは、それから1年も経たないうちに、私は扁桃を摘出する手術を受けたからです。もし、あの時の手術の結果、私に輸血が必要になり、その輸血に使われる血液が売血によるものであったとすれば、私は肝炎や梅毒になっていたかもしれません。
 実際、売血の安全性はかなり低く、以前こちらの日記(https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1965646162&owner_id=22841595)でも指摘したとおり、米国のライシャワー駐日大使などは、統合失調症の日本人青年にナイフで太ももを刺されて、そのときの輸血がもとで、肝炎になってしまいました(1964)。また、こちらの日記(https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1935584450&owner_id=22841595)で触れた「東大病院輸血梅毒事件」も売血の輸血が原因になったものです。
 もっとも、扁桃摘出の手術自体は、耳鼻咽喉科の手術のなかでも難易度が低く、日常的に行われる頻度が最も高い手術のひとつなのだそうです。若手医師が最初に習得する手術のひとつでもあり、耳鼻咽喉科の常勤医がいる施設ならば全国どこでも行うことができることからも、手術の安全性は高いといえます。なので、輸血が必要になることはめったにないのですが、皆無というわけではなく、実際私と同日に同じ手術を受けた別の患者さんには輸血が必要になったと聞いています。
 ただ、小学2年生だった当時の私は、手術というものが怖くて、怖くて、輸血どころの騒ぎではありませんでした。一人で担架みたいなベッドに乗せられて、メスを手にした不気味な医師たちがいる手術室に送り込まれ、手術室特有のライトを下から見上げることになったときにはもうパニックでした。思いっきり力いっぱい泣きわめこうとしたら、なぜか急に意識が遠のき(全身麻酔のガスを吸引させられたのです。いい匂いでした)、気がついた時には、すでに手術は終わっていました(この手術は、だいたい1時間もあれば終了するらしいです)。
 でも、喉に痛みがあり、数日間はまともに喋れず、何回か血痰を吐いた記憶があります(これがひどかったりすると、輸血が必要になるらしいです)。
 ところで、先ほどから、当たり前のように摘出、摘出と言っていますが、扁桃はそんなに簡単に摘出してしまっても大丈夫なのかという疑問が生じるかもしれません。でも、これは全く問題ないらしいです。
 扁桃は免疫組織と感染臓器としての二面性を持つ臓器なのだそうですが、扁桃が免疫組織としての役割を果たすのは、全身の免疫機能が獲得される1歳頃までのことで、全身の免疫機能が確立されている成人にとっては、扁桃は細菌やウイルスの棲家となりやすい感染臓器でしかないそうです(時には、扁桃肥大により睡眠時無呼吸症候群などの病気が引き起こされることもある)。なので、扁桃はむしろ摘出した方がいいくらいの臓器なので、摘出して正解でした(あんなに手術を怖がったくせに、摘出してしまえばこっちのものですわーい(嬉しい顔))。
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