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2020年01月25日18:36

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映画 ”ジョジョ・ラビット”

”ジョジョ・ラビット”

恒例の父と映画。
ドイツ関連の仕事をしていた父とはドイツ、ナチス関連の映画をよく一緒に見るわけですが、
今回はヒトラーに憧れる臆病な少年が主人公の作品を。

10歳のジョジョはナチスの青少年集団ヒトラーユーゲントの合宿に参加する。
不安な彼を空想上の友達ヒトラーが勇気づける。しかし命令通りウサギを殺せず
ジョジョ・ラビットとあだ名を付けられる。さらにヒトラーから激励されて手榴弾を
投げるも失敗して大怪我を。
美人で勇敢な母と二人暮らしのジョジョ、ある日二階の隠し扉の中に母が匿った
ユダヤ人の少女エルサを見つける。パニックになったジョジョはユダヤ人の正体を
教えれば住んでも良いと持ちかける。
聡明なエルサの講義に次第に自分の今までの常識が崩れていき、
しかもほのかな恋心も。
そんなある日ゲシュタポが捜索に訪れ、さらには地下活動をしている最愛の母にも
危険が。くしくも戦況はアメリカとロシア軍がすぐそこまで侵攻し、街は戦場に、、、。

見事です。
こんなポップなナチスものは見たことない。
それでいてちゃんと戦争の現実、プロパガンダの恐ろしさを表現し、
それに立ち向かうにはどうすれば良いかということを、
ジョジョの成長を通して描いていて、最後は拍手喝采したくなります。

ジョジョが本当に素晴らしい演技をします。
オープニングのビートルズの”抱きしめたい”(ドイツ語版)に乗せて
街を”ハイルヒトラー”と叫びながら楽しそうに走り回るところから、
すっかりジョジョが好きになります。
その後のいろんな喜怒哀楽がそれはそれは表情豊かで。
最初はおどおどした様子はMR.ビーンみたいですが、最後にはまるでデビット・ボウイ
みたいにヒーローの顔(動きも)になってるし、エルサへの数々の優しさなんか
ほんまキュンキュンきました。

スカーレット ・ヨハンソン演じる母親役がこれまた見事。
父が戦場に行って寂しいジョジョに一人二役で父親役を演じたり、
時にはジョジョを大人扱いしてダンスを踊ったり、
エルサを匿ったりして正しいことを貫くことを身をもって教えます。
ジョジョを含め子供たちは大人たちの宣伝もあってヒトラーに夢中ですが、
”相手の真実を見なさい”と きちんと導く勇気ある大人がいつの時代にも
子供には必要だと改めて思います。

母親だけでなくヒトラーユーゲントの戦傷軍人の教官キャプテンKの
身を挺した行動なんかもすごく良かった。
ジョジョの友人でおデブちゃんのヨーキー、よくこういうキャラは死んでしまうことが
多いけど、ちゃんと生き残ってこれから逞しく生きていく終わりで良かった。

ヒトラーものの映画なのにポップでファンタジー、
反ナチスを声高に叫んだり、悲惨になりすぎることなく
少年の成長モノとして描いたユーモアあふれる素晴らしい作品。
アカデミー賞作品賞や助演女優賞(スカーレット ・ヨハンソン)他
6部問ノミネートも納得で、おすすめ!

ダンスを未来や自由の象徴として描いたジョジョとエルサの
エンデイングが最高でした。

https://www.youtube.com/watch?v=O4tG-ioREpM&list=PLi08RA1dJcL2t5NRP53_zzCHP9hpR6Mpj&index=2


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