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2020年01月18日16:06

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映画 ”音楽”

”音楽”

ベースとギターの区別もつかない不良高校生がバンドを始める物語を
なんと手書きで7年かけて作ったというアニメ映画。(原作はマンガ)

これ、傑作です。 
オフビートな笑いと共に主人公たちがバンドを始める初期衝動、
そしてライブでの天国に登るような高揚感がリアルに音と映像で伝わってきて、
魂揺さぶられました。

シンプルで下手ウマな人物は演奏場面になると
急に実写のような音とシンクロしたタッチに変わるし、
背景も書き割りのようにシンプルだったのが
場面によっては合成写真のように見えたり、とにかくユニーク。
しかもそれが全部手書きとは驚き。

実際の動きをトレースするロトスコープという手法を採用していて、
フェスのシーンでは実際にステージを組んでバンドや観客を動員したとのこと、
7年の年月といい、作品にかける熱量が見事に画面から伝わってきます。

オープニングから音楽のグルーブ感が最高だし、
主人公たちのバンド”古武術”のベース二本のワンコードと
ドラムのスネアとフロアタムを叩くだけのバンド始めて1日目の演奏なのに
次第に熱いビートを感じてきて、ああロックってこれでいいんやと、
この”音楽”の凄さをこの映画は表現したかったのか、
これぞ”音楽”だと感心せずにはいられません。

主人公の声をゆらゆら帝国の坂本慎太郎がボソボソとやっていますが、
これがオフビート感をさらに醸し出しているし、
バンドメンバーの声は前野朋哉、バンド仲間”古美術”の森田を平岩紙、
別の学校の番長に竹中直人と、声優にありがちな張り切った発声ではなく
みんな自然体の演技で演奏場面以外のゆるい感じにハマっていて、
随所で笑えて、いい味出してます。
岡村靖幸の声の使い方なんか最高だし。

見に行った新宿武蔵野館では初日から三日間どの回も満員で大ヒット、
急遽系列の洋画館シネマカリテでの拡大上映が決まり、
さらにこれから全国の映画館に広がっていくとのことです。

アニメだからとか、絵が下手だとか先入観を持たずに、
音楽と人力アニメのとてつもないパワーを秘めた作品、
おすすめです。

https://www.youtube.com/watch?time_continue=1&v=asADrOdlcEY&feature=emb_logo


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