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2020年11月23日00:05

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絵日記2020/11/22(日)おおかみに…

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おおかみに螢が一つ付いていた
      金子兜太

 今日のドローイングのストロークはこの句から「ほたるがひとつ」の七文字。

以下ネットより
>その性(さが)、狷介にして獰猛。洋の東西を問わず、物語などでの「おおかみ」は悪役である。ただし、腐肉を食べるハイエナとは違って、心底からは嫌われてはいないようだ。恐いには恐いけれど、どこか間が抜けていて愛嬌もある。犬のご先祖なので、ハイエナ(こちらは猫の仲間)には気の毒だが、陰険を感じさせないからだろう。この句も、もちろんそうした物語の一つ。「螢が一つ付いて」いる「おおかみ」の困ったような顔が浮かんできて、ますます憎めない。と同時に感じられるのは、彼の存在の尋常ではない孤独感である。目撃談めかして書かれてはいるが、この「おおかみ」は作者自身だろう。みずからを狼に変身させて、おのれのありようをカリカチュアライズすると、たとえばこんな風だよと言っている。ここ二十年ほどの兜太句には、猪だの犀だの象だの狸だのと、動物が頻出する。このことを指して、坪内稔典は「老いの野生化」と言い(「俳句研究」2001年7月号)、それが「おそらく兜太の理想的な老いである」と占っている。となれば、人は老いて木石に近づくという「常識」ないしは「実感」は、逆転されることになる。死に際まで困った顔をするのが人なのであり、木石に同化しようとするのは気休め的なまやかしだと、掲句は実に恐いことを平然と言っていることになる。まさに「おおかみ」。句集で、この句の前に置かれた句は「おおかみに目合の家の人声」だ。こっちも、孤独の物語としてハッとさせられる。「目合」には「まぐわい」、「人声」には「ひとごえ」とルビがふられている。兜太、八十二歳。ダテに年くってない表現の力。『東国抄』(2001)所収。(清水哲男)

 フムフム、「老い」とは嫌がられるばかりではなく、かなり「面白い」ものかも知れないと感じました。誰しも「老い」からは免れられないのですから。
*ちなみにハイエナは猫科ではなく、歴とした犬科の動物ですけどね。



      バイオリン



 今日聴き比べたレクイエムの演奏から2枚紹介します。

モーツァルト:レクイエム・ニ短調 K.626(ジェスマイヤー補筆版全曲)

カール・ベーム指揮
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
ハンス・ハーゼルベック(organ)
ウィーン国立歌劇場合唱連盟
ノルベルト・バラチュ(合唱指揮)
エディット・マティス(S)
ユリア・ハマリ(A)
ヴィエスワフ・オフマン(T)
カール・リッターブッシュ(B)
録音:1971年4月 ウィーン

以下ネットより
>説明
カール・ベームが敬愛し、且つ得意としたモーツァルト。多くの録音はいずれも高く評価されている。この≪レクイエム≫は、1956年のウィーン交響楽団とのモノラル録音につぐ2度目のもので、信頼厚いウィーン・フィルとともに、ロマン的な感傷や過度の表情付けを排し、造形感を重んじた格調の高い感動的な名演を成し遂げている。 (C)RS

>1971年4月、ムジークフェラインザールにおけるステレオ録音。昨今の古楽風モーツァルト演奏とは正反対のいわゆる「重厚長大型」の極致を示す有名な演奏です。
「死者のためのミサ曲」にふさわしい、息長く悲痛なその進行には、有無を言わせず聴き手の心を動かす力が確かに備わっており、深みある色彩を湛えるウィーン国立歌劇場合唱団の力唱が、ジュスマイヤー完成部分でさえきわめて雄弁に聴かせてくれるのが印象的。
ソリストも高水準で、エディット・マティスの美しい高音域にユリア・ハマリの清楚な歌唱、カール・リッダーブッシュの深く温かみのある声、ヴィエスワフ・オフマンのスタイリッシュな歌唱と、4人とも実に魅力的な仕上がり。特にマティスの美声は素晴らしく、第1曲から感動的です。
ウィーン・フィルも見事です。長年の演奏経験により、モーツァルトを知り尽くした楽員たちが奏でる共感に満ちた演奏からは、やはり大きな伝統の力を感じることができますが、通常よりもそうした味わいが濃く感じられるのは、ベームにより拡大されたフォルムの影響でしょうか。細部に至るまで陰影豊かな表現が、ムジークフェラインの響きを得ていっそう説得力を増しているようです。補助マイクのセッティングも効果的だったのでしょう。ここでは実に深い響きがします。(HMV)

 いやあ、ここまで説明されると私は何も語ることがありません(嘆)。



      バイオリン



 2枚目も
モーツァルト:レクイエム ニ短調 K.626ですが
≪バイヤー版≫

>説明
モーツァルトの最後の作品で未完のまま残された《レクイエム》(死者のためのミサ曲)は、そのあまりにも早すぎる死や作曲の依頼人が不明だったことながら、ミステリアスな話題を提供しました。現在では宗教作品の最高傑作として不動の人気を獲得しています。指揮者のマリナーは、現代におけるモーツァルト演奏の第一人者で、映画『アマデウス』でも音楽監督を務めていました。

レコーディングデータ
録音年 1977年
録音場所 ロンドン
指揮者 サー・ネヴィル・マリナー
演奏者
イレアーナ・コトルバス(ソプラノ)
ヘレン・ワッツ(アルト)
ロバート・ティアー(テノール)
ジョン・シャーリー=カーク(バス)
楽団
アカデミー&コーラス・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ
(合唱指揮:ラースロー・ヘルタイ)

>商品紹介
ジュスマイヤーの補作が問題視される「レクイエム」。現在ではモーンダー版、レヴィン版などさまざまな版が存在するが、それらの版の端緒となったバイヤー版の最初期の録音。

 私は未だ「ジェスマイヤー版」と「バイヤー版」しか持っていませんが(ベームのがジェスマイヤー版だと今回初めて知った)、マリナーと先日ちょこっとだけ紹介したミシェル・コルボの物がバイヤー版。ジャケット裏の曲順表記が形式からして違うので、益々解らなくなる…???何が、どう違うのか私は全く理解しておりません(汗)。




      バイオリン






 

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