河上河川水 自由律俳句 ９月

─秋が来たり夏戻ったり

723いつの間にか曼殊沙華の咲く頃

724涼しさに慣れた躰に戻り真夏日

725夕風にシオカラトンボのホバリング

726靴下が欲しくなる冷え性の彼岸花

727夏戻る蟬時雨回覧板届く

728雨颱風降ったり止んだり臥せってゐる

729颱風近付くと腰痛くなるバンテリン

730腰痛コルセットが苦しい彼岸花

731雨颱風終日臥せって本が整理できない

732読めない本をまた買う莫迦である

733本の山寝台の上まで侵略してきた

734シーツ交換できない寝台上の本の山

735哲学書批評随筆小説マンガ

736少しづつ陽が短くなるアキアカネ

737颱風腰痛残し東に逸れて海の上

738もう寒い留守番電話彼岸明け

739本の山々今しも崩れんばかりに傾く

740コルセットしたまま眠り苦しい夢見る

741机下の腐海に部品(パーツ)落として狼狽