「妖精みたい」と形容される不思議ちゃん系シンガー・ソングライターが大挙しまくった時期があったが、妖精ちゃんの元祖はおそらくこの人。でも、ジョニ・ミッチェルに影響を受けたと思われる、意外とフォーキーなソングライティング、そして妙にキンキンと
アシッドなフォーク・シンガーとしてキャリアをスタートさせたボウイだったが、本作『世界を売った男』にはトニー・ヴィスコンティやミック・ロンソンといった、後にお馴染みとなるメンツと共に結成したライブ・バンド「ハイプ」を存分に楽しむ姿が収められ
曲間に繋ぎとして挿入されている、カンフー映画のサンプリングがウータン・クランの薄気味悪さを象徴している。なんかパーカーのフードを目の下まで深々と被り、虚ろな目でマリファナをふかしながら、わらわらと大勢で夜間の廃墟にたむろしている。そんなイ