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日記一覧

Superfly/Curtis Mayfield
2012年03月31日11:24

 聴衆を激しくも粘っこいファンク・グルーヴの渦に巻き込みながら、ときに豪華憐憫なオーケストラで夢心地な気分にさせる。そんなカーティス・メイフィールドの二面性をより過激な形で推し進め、楽曲単位に封じ込めることに成功した同名映画のサントラ『スー

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I Can't Get Next to You
2012年03月27日00:03

 一介のコーラス・グループに過ぎなかったテンプテーションズが、なぜ群雄割拠の60年代モータウン・シーンをサヴァイブすることができたのか。 ひとつは、彼らがなんでも歌いこなす優れたボーカリスト集団だったことで、ベリー・ゴーディ・ジュニアをはじめ

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My Girl
2012年03月25日01:18

 昨日はスプリームスを紹介しましたが、今回はその男性版コーラス・グループと言えるテンプテーションズ。モータウンの設立当初から在籍し、長きにわたって一線で活躍し続けた名実ともにモータウンを代表するグループである。というのが一般的な認知だろう。

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You Can't Hurry Love
2012年03月24日11:01

 真に優れたポップ・ミュージックには、往々にしていくつかの画期的なアイディアが含まれている。アイディアとは、コードの進行方法など作曲面のアイディアから、録音など技術面のアイディアに至るまで、様々なものが含まれるんだろうけど、思わず盗用したく

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I Want You Back
2012年03月20日22:25

 モータウン・レコードの設立者、ベリー・ゴーディ・ジュニアが会社の指針として、あるいは自身の大いなる野望のひとつとして掲げていたテーマ―――白人層にも受け入れられる黒人音楽。 その究極の理想形がマイケル・ジャクソンというアイコンだったとして

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Fresh/Sly & The Family Stone
2012年03月16日23:05

 このヤケクソ気味なアートワークがすべてを物語っている。いかにも薬物が抜けて『フレッシュ』になりましたとでも言いたげなスライ・ストーンだが、単に空元気でポーズをキメているだけのようにも見える。 とは言え、前作『暴動』とはまったく異なるテンシ

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What's Going on
2012年03月12日21:48

 所属タレントに対して厳しい管理・教育を課すことで、スター歌手を大量に「生産」することに長けたモータウン・レコードだったが、その音楽製造工場からはみ出てしまうほどの突出した才能は手に負えなかったようだ。 スティーヴィー・ワンダー。ジャクソン

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 ベリー・ゴーディ・ジュニアでも、スティーヴ・ジョブズでも誰でもいいんだけど、世の中には「ワンマン気質」と呼ばれる経営者たちが数多く存在している。もっともその大半は、権力を笠に着て人をこき使うのが趣味の、ただの暴君に過ぎない。ワンマンが許さ

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Reach Out I'll be There
2012年03月05日20:16

 エディ・ホーランド・ジュニア、ブライアン・ホーランド、ラモント・ドジャーの3人によるモータウンお抱えの専属ソング・ライティング・チーム、ホーランド=ドジャー=ホーランド(以下、H−D−H)。 仮に、ファンク・ブラザーズがモータウンの裏の功

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 吐き気を催すほどグロテスクで、救いようがなくダークで、ねじ曲がっていて、それでいて目が覚めるほどに美しく、耽美で、幻想的―――。 『マイ・ビューティフル・ダーク・ツイステッド・ファンタジー』。まるでティム・バートン映画のように大袈裟なタイ

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 当時のエルトン・ジョンは、ひょっとして軽い躁状態に陥っていたのではないかと他人ながらも心配になるぐらい、徹頭徹尾ハイテンションな2枚組アルバム『黄昏のレンガ路』。 「ピアノ弾き語りシンガー」という自身のパクリック・イメージを払拭したかった

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