(順不同、オリジナルアルバムのみ選定、数字は発表された年)
Exodus(2004)/Utada
商業的な結果だけで本作を「失敗作」と呼ぶ風潮に、僕は断固として反対したい。気合の入りまくった入魂の1作。宇多田のベストを3作挙げろと言われたら、『
First Love』と、『
Fantôme』と、僕は本作を推したい。
Father of the Bride(2019)/Vampire Weekend
どこかあっけらかんとした風通しの良すぎる作風に、所見は素通りしそうになったけれども。聴き込めば聴き込むほど、生演奏の充実ぶり、そして凝りに凝ったディティールに目(耳?)を見開かされ、何度も何度も新しい発見を得る。堂々たる完成度。
Blackstar(2016)/David Bowie
冷静に考えると、全盛期と比べたら楽曲の質という意味では劣るかもしれない。だが、最後まで新しい音楽に刺激を受け、挑戦し続け、リスナーを(良い意味で)裏切ろうとしたボウイの最終作は、どうしても贔屓に見ないわけにはいかない。有終の美。
That's the Way of the World(1975)/Earth, Wind & Fire
ジャズ・コンプレックスを抱えたモーリス・ホワイトが、そのテクニックをひけらかす方向ではなく、あえてリスナーを楽しませる方向に徹底的に特化した1作。コアになりそうな寸前でストイックに踏み止まる、絶妙なバランス感覚の上に成り立った優秀作。
Superorganism(2018)/Superorganism
星野源とのコラボに然り、ここ日本でもようやく注目を集めてきた感のあるスーパーオーガニズム。オロノのキャラクターありきのバズり方だけど、個人的にはハリーのソングライティングにも着目している。2作目早く!
大御所だけどなんとなくとっつきづらかったフェラ・クティ、勝手にチャラいイメージを抱いていたEW&F(笑)、そしてyou tubeで良いなと思ってたけどサマソニで運命的な出会いを果たすまでは本格的に聴こうと思わなかったスーパーオーガニズム…。
今年に出会った素晴らしい音楽の多くは、そんな風に僕の愚かな誤解や偏見、腰の重さが災いして、当初はみすみす逃してきてしまったものばかり。
年齢もあってか、昔より音楽に関して調べたり、レコード屋(死語)を歩いたり、時間を掛けて「ディグる」時間も少なくなりました。だけれど今はサブスク時代、音楽に関してはもっともっとフットワークを軽く接していきたいと思うこの頃。
(Apple Music、再開しようかなぁ…)
ログインしてコメントを確認・投稿する