「
おもしろいPVを紹介する」という、当初の主旨をすっかり忘れてました。
前回紹介したトラヴィスのビデオは、ひたすら腕立て伏せをするという意味分からないものだったんでスルーしましたが、実はトラヴィスって印象的なPVが多いんですよね。(PVは意味分からないくらいで良い!)
“ライティング・トゥ・リーチ・ユー”なんかは、映像も音楽も特筆して素晴らしい。
はじめにちょっぴりネタバレさせますが、フランが石をぶつけられます。正直これも意味不明ですが、「それでも歩いてくんだ」みたいな健気さがトラヴィスらしい。ほかにもイギリスならではの寒そうな田舎風景も収められていて、そこに佇むフランの表情が少年みたいに無垢で(まだハゲてなくて)、これがまた良いんです。あのカーキのブルゾンとマフラーみたいなファッションは、僕も一時期よくやってました。周りからは「踊る大捜査線」の
織田裕二に影響されたと思われてましたが…。
では、ひとしきりビデオの説明をしたところで、楽曲に移りたいと思います。
なにを差し置いても語らなければいけないのが、ナイジェル・ゴドリッチのプロデュース・ワーク。チェロの荘厳な響きに、二本の毛色の違うギターが複雑に絡み合うイントロは、かの『OKコンピューター』を思わせる。“ヒンヤリとした冷気”と、“ホッコリとした暖かさ”を同時に感じさせるような絶妙なミックスで、例えるなら、極寒の山岳地帯で、身を縮めながら必死にカイロを擦っているかのよう。あと、イントロのコード進行がオアシスの“ワンダーウォール”と酷似してますが、歌詞のなかにも「ワンダーウォールってなんだ?」ってフレーズが飛び出してくるあたり、これは公認パクリらしいです。というか、雰囲気似てないしね。
というわけで、僕がもっとも好きなトラヴィスの曲です。でもって、大好きな
冬の曲。
ちなみに、この曲が収められた『ザ・マン・フー』は99年の英国を代表するアルバムであり、冬に似合う曲が満載になってます。万人にオススメできる内容なんで、みなさんも是非次の冬にでも聴いてみてください。“
ターン”も入ってるよ!
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