4月というと年度も変わって、職場環境が変わる事も多い時期です
以前勤めていた会社で、本社から工場に異動になりました。
総務課という仕事にも、職場の人間関係にも馴染めなく、気持ちがついてきませんでした。
工場には小さなお稲荷さんが建てられていて、総務課の社員がサカキやお酒をお供えしていました
ある日、職場の先輩が
「毎朝、お稲荷さんのところに必ず5円が置いてあるんやけど、誰やろか?近所の人かな?」
と言われていて、心当たりのある人に聞いてみたそうですが、それが誰なのかは分かりませんでした。
忘れた頃に・・・、先輩と他部署の男性が会話。
先輩「お稲荷さんに毎朝5円が置いてあるんやけど、めっちゃいい人やと思う。まぁお前みたいな奴ではないなー。一番ありえん!(笑)」
Nさん「それ、僕ですけど・・・(苦笑)」
先輩「はぁ???」
私は年配の方かな?と思っていたら、入社数年目の若手社員の男の子でした・・・。
いつもハキハキと明るく元気が良く、目の綺麗な好青年でした
茶髪でちょっとチャラい系だったので、まさか彼だったとは・・・と意外な展開(笑)
人を見た目で判断してはいけない・・・と反省(・_・;)(笑)
毎日の習慣としてお稲荷さんの前で祈願をして仕事、彼は何を考え、何を思いながら毎日お稲荷さんにお参りしていたのだろう・・・。
誰よりも早く出社して、素敵な心掛けだなぁと感銘を受けて、私も見習わなくてはと思いました。
工場勤務に慣れなくて、荒んだ気持ちだった私は清々しい気分になって、毎日を嘆いていた自分を見つめ直し、気持ちを入れ替えたのを覚えています。
それから少しずつ工場の仕事や人間関係にも慣れていき、段々やりがいも見出せるようになりました。
1年後、新しい部署の立ち上げで人員が必要という事で、私は再び本社に異動。
その彼は暫くして社内結婚、それから中国赴任になられた事を風の便りで知りました。
私も数年後にその会社を退職したので、彼のその後は分かりませんが、その頃と変わらずまっすぐな瞳で素敵に年を重ねていてほしいな〜と思います
写真は近所の桜です
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